ECOSTORE RECORDS (エコストアレコード)

戦前のSP盤の査定と買取について

もうあまり査定のご依頼も減りつつあるのが、第2次世界対戦後くらいまで製造されていたSP盤と呼ばれる直径25cmくらいのレコードになります。最近ではSP盤自体も一般的にはお目にかかる事も減ったため、お客様の中にはEP盤の事をSP盤(SmallなLP??)と誤解されている方も多いですが、EP盤はさらに小さく、直径20cmくらいになります。

一般的に、レコードはそのレコードがリリースされた当時の最高のオーディオで聞くと最高の音で再現できるとの意見が多いので、やはり良い蓄音機でSP盤を聞くと最高です。そしてSP盤も蓄音機によって音がかなり違います。特に実感するのはブルースやR&B、ロックンロールはSP盤で聞くとこんなに違うものか?!となります。(ビル・ヘイリーのロック・アラウンド・ザ・クロックをSP盤で聞いた時に驚きました)
一度SP盤を実際に蓄音機で聞いたことがある方でしたら納得いただけると思いますが、新品の針で、状態の良い蓄音機で尚且つ状態の良いSP盤と、同じ音源をCDやLPの再発盤で聞き比べると、SP盤のその「音」の良さに愕然とします。勿論ノイズも多く音質は良くはないですが、音はかなり生々しく再現されます。SP音源をCDやLPで復刻したものは音を補正したりノイズをカットしたりするため音がこもっていたり決して良いとは言えないものが多いらしいです。

SP盤とは戦前~戦後、1900年前半(明治33~38年)~1940年代前半(昭和15~20年)以前に作られたレコードで、回転数が78回転、針圧は120g(!)で鉄の針や竹の針を(基本的に一曲一回限りの使い捨て)使用して、手回しの動力による蓄音機で再生するレコードの事を現在では総称して言います。(形やサイズが同じの戦後の塩化ビニール製の10インチ盤は蓄音機の鉄針で再生すると傷だらけになって、2度と聞けなくなってしまう場合があるのでご注意下さい!)

盤面の見た目は現在と同様の塩化ビニールに見えますが、塩化ビニールが製品化されたのが1945年頃、第2次世界戦の後ですので、当然、当時戦前のSP盤は塩化ビニールではなく、「シェラック」と言われる素材でできており、東南アジアでアカシヤ等に寄生するラックカイガラムシと言われる虫の分泌する天然樹脂で酸化アルミニウムなどを固めたものを主原料としており、天然素材なのです!
ですからすでに60~100年以上経過しているため経年劣化も激しく、非常にモロく割れやすくなっております。天然素材故にカビも多いです。当然、運送中の破損はよくありますし、運送業者も保証の対象外としている場合が多いようです。
弊社ではSP盤のお取り扱いは可能ですが、弊社に到着時の破損に関しては責任を持てません。以上をご了承頂き、十分に緩衝材などを使用してお送りいただければ発送は可能です(但し責任は持てません・・・すみません)

尚、SP盤に関しては、当然、(現代のLPからCDへの切り替え時期と同じように)電気式に変わったタイミングで処分や廃棄されたでしょうし、 事故や火災、地震、そして第2次世界対戦等の戦災で消失したものが多いと思われ、今では国会図書館にも収蔵されていないような歴史的な価値があるものもかなり多いと思われます。そして現代になっても人気のあるもの、例えば「岸一敏「忠犬ハチ公(ハチ公の肉声入り)」」や、明治後期の出張録音盤と言われる落語、外国人初の落語家の初代快楽亭ブラック、5代目古今亭志ん生などの人気のある落語家のもの、流行歌、戦前の伊心徳・金蓮玉・趙牧丹など朝鮮の歌手のもの、満州国で作られたものなどは高額になる場合があります。
もちろん、アメリカ製のSP盤レコードでは、スイングジャズの原盤やブルースの原盤(ROBERT JOHNSON/CROSS ROAD等名曲といわれるもの)は勿論世界的に高額なものも多いので、SP盤をご処分されたい方、是非ご検討のほどよろしくお願い致します!