「ゆらゆら帝国」というバンドをご存じでしょうか?一般的に知名度の高いバンドではありませんが、コアな邦楽ロックファンならば知らない人はいないと言われるほどのカリスマ的人気を誇るロックバンドなのです。70年代を感じさせる独自の音楽スタイルと、サイケデリックとオルタナティブが融合した斬新な楽曲。デビュー以降日本のインディーズシーンを席巻し、数々の後進ミュージシャンに多大な影響を与え続けてきました。
ゆらゆら帝国とは
ゆらゆら帝国は、1989年大学在学中の坂本慎太郎を中心として結成されました。以降インディーズとして吉祥寺の曼荼羅や高円寺の20000Vを拠点に活動。結成10年後の1998年についにメジャーデビューを飾ったという遅咲きともいえるバンドです。しかし遅咲きとはいえインディーズ時代からその独自の音楽性は「ロッキングオンジャパン」など数々の有名ロック誌で高く評価されてきました。高い芸術性と実験的要素を融合させたゆらゆら帝国の世界観は、長期にわたって邦楽ロックファンに絶大な支持を受け続けてきたのです。
ゆらゆら帝国と言えば、日本の音楽シーンにサイケデリックロックというジャンルの礎を築いた功績が高く評価されています。ノスタルジックで洗練された音楽性や斬新でアーティスティックなスタイルに目が行きがちなバンドとも言えますが、彼らの最大の魅力は楽曲の根幹に流れている「詩世界」にあるのです。
彼らの詩世界を作り上げているのは、ゆらゆら帝国の主軸ともいえる坂本慎太郎です。その世界観を言葉で表現するならば、「価値観は自由である」と言えるでしょう。ゆらゆら帝国の楽曲を聴いていると、人はいつの間にか自分本来が持っている価値観を見失っていると気が付かされます。「他人の価値観」が「自分本来の持っている価値観」と混同し、さらにはすっかりと塗り替えられているのだと。
代表曲でもある「昆虫ロック」では、「雨が降る日は何もしない髪がべたべたするから。風が吹く日は何もしないどこか消えたくなるから。」と飄々と歌い上げています。この歌詞に代表されるように、坂本慎太郎とは何げない言葉の奥で「生来の価値観」という実にディープなメッセージを乗せているのです。
ゆらゆら帝国は、1998年のメジャーデビュー時に発表した1stアルバム「3×3×3」が音楽評論家や数々の著名ミュージシャンから大絶賛を受けます。当時の音楽雑誌で企画された「ミュージシャンが選ぶ年間ベスト1アルバム」で、コーネリアスが当アルバムを筆頭に挙げていたほど評価の高いアルバムだったのです。
その後の活躍は目覚ましく、2005年には初のニューヨーク公演を開催。これをきっかけとして海外での活動もスタートしました。2009年には日比谷野外大音楽堂でワンマンライブを行い、2007年には代表作である「空洞です」を発表。ゆらゆら帝国は名実ともに絶頂期を迎えます。しかし翌年の2010年には突然の解散宣言。バンドとして「完全にできあがってしまった」事が解散の理由だったのは、いかにも彼ららしい有終の美であると言えるでしょう。
ゆらゆら帝国の楽曲が日本のロックシーンに風穴を開け早30年以上。時代を経てもなお変わることなく高く評価され続けているのは、決して時代に流されることのない彼らの根幹に流れる独自の世界観に他なりません。
買取されているゆらゆら帝国のレコードの特徴
買取されているゆらゆら帝国のレコード。オルタナティブバージョンの12インチ盤も人気が高いですが、特にアナログレコードの2LPは非常に希少価値が高いです。インサートの有無やレコードのコンディションも買取価格に大きく影響を与えています。
現在ではなかなか出回らない貴重なタイトルには、デビューシングルや初期の代表作が収録されています。ちなみに点描で描かれたアルバムジャケットのイラストや、アルバムタイトルにもなっている「3×3×3」のカオスな空間は、坂本慎太郎の敬愛する水木しげるを彷彿とさせている点も注目です。
ゆらゆら帝国のレコードは、全てのタイトルにおいて市場に出回ることがめったにありません。レコード販売数も少ないので、希少価値の高い作品が多くなっています。
ゆらゆら帝国の人気タイトルの紹介
「 空洞です / アナログ レコード 2LP」
ゆらゆら帝国の代表作である「空洞です」は、アメリカのDFAレコーズから「Hollow me / Beautiful」というタイトルでリリースされている作品でもあります。ピンクのジャケットにグレーのパイプがデザインされたインパクトのあるタイトルと、ポップでありながら混沌とした楽曲群は、レコード盤に針を落とした瞬間からゆらゆら帝国ならではの世界観を存分に表現しています。
「ゆらゆら帝国 / 3×3×3 LP アナログ レコード」
ガレージサイケ色の強い当タイトルは、メジャーデビュー第1作品目の人気タイトルとなっています。マックスの音量で「3×3×3」特有のノイズの効いた音質を存分に堪能したくなる作品です。
ゆらゆら帝国はサイケデリックロックの完成者である
ゆらゆら帝国はサイケデリックロックの完成者であると言えるでしょう。惜しまれつつ解散した2010年。彼らはサイケデリックロックという音楽を、「完全に出来上がってしまった」状態にしたからこそ活動を終了しました。今もなお多くのオーディエンスやミュージシャンに高く評価されているゆらゆら帝国のレコードが自宅で眠っていませんか?お持ちでしたら、是非エコストアまで買取のお申し込みをお待ちしています。
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