BUDPOWELL / INPARIS / REPRISE P-6123R
収録曲
1 | How High The Moon | |
2 | Dear Old Stockholm | |
3 | Body And Soul | |
4 | Jor-Du | |
5 | Reets And I | |
6 | Satin Doll | |
7 | Parisian Thoroughfare | |
8 | I Can’t Get Started With You | |
9 | Little Benny |
1963年2月 フランス・パリ録音
プロデューサーはデューク・エリントン
レーベル リプライズ
ベースはジルベルト・ビビ・ロヴェール
ドラムはカンザス・フィールズ
のトリオ編成
40年代~50年代のジャズピアニストは,
ほぼバドの影響を受けていると言っても過言ではないジャズピアニスト代表である彼だが、飲酒やドラッグに加え、45年以降から発症する重度の精神疾患によって晩年は苦悩のミュジーシャンでもあった。
その頃からジャズ最盛の兆しを見せていたヨーロッパに場所を移し、64年に帰国する直前でもあり、また帰国したその直後に他界するという激動晩年のライブ音源であり、大名盤である。軽快で優しい演奏であるがプロデューサーでもあったデューク・エリントンの手腕が大きいだろう。
ビ・バップの名曲を中心に9曲が収録されているが、その中でも欧州の街がタイトルされている「ディア・オールド・ストックホルム」には味わい深い哀愁が漂っている。
決して私生活はバラ色の人生とは言えず、精神疾患も含め苦しい状況で過ごしていた彼であるが、そのことを想いながら透き通るようなピアノの音色が響くと、聴いているこっちまで胸が締め付けられるような美しさと苦悩を感じる誠実なジャズピアノである。