DEEP PURPLE / MADE IN EUROPE / WARNER P-6513W
1976年発表
75年4月からのオーストリア・ドイツ・パリ公演からの音源を中心に編集された欧州ツアーライブ盤。全5曲
「ライブ・イン・ジャパン」との同一曲は意図的に選曲されなかったため、超代表曲の収録が無いと思われるが、2期時代の名曲はイアン・ギランが歌うことで成り立っている要素もあるため、3期メンバー制作曲でまとめられているのは賢明であろう。
73年から始まった第3期黄金メンバーと言われる、デイヴィッド・カヴァデール、リッチー・ブラックモア、ジョン・ロード、グレン・ヒューズというメンバー編成であるが、もともとソウル・ファンク色が濃くなるバンドに難色を示していたリッチー・ブラックモアが、このツアー後にとうとう脱退してしまい、リッチー最後、3期メンバー最後の音源となってしまう。
ロック史におけるライブ名盤ではトップに挙げる人も多い大傑作「ライブ・イン・ジャパン」に比べると録音や熱狂的な空気の注入具合では劣ると言わざるをえないが、2期メンバーと今作3期メンバーの違いによる変化した濃いバンドサウンドを十分感じられる。むしろライブ・イン・ジャパンが孤高の名盤であるためか、他の作品が霞んでしまっているだけであって、この作品も屈指の名盤である