EMERSON LAKE PALMER / PICTURE AT AN EXHIBITION / ATLANTIC P-8200A
1971年リリース ライブ盤
同年3月にイギリス・ニューキャッスル・シティホールにて録音。
バンドの代表する名盤だが、19世紀の作曲家ムソルグスキーによるクラシックピアノ曲のロックアレンジという形式になっている。
ラスト曲の「ナットロッカー」だけは、チャイコフスキー「くるみ割り人形」のアレンジであるが。
ナイス時代からキース・エマーソンはクラシックのロックアレンジをやっているのでELPから始まった事ではないのだけれど、ナイス時代に比べると技巧や、より練られたアレンジとして成長を伺えるキースな才能の集大成的な内容となっている。
一聴するとスタジオ・アルバムと思っている方も多いほど、ライブ録音とは思えない一貫した演奏技術と構成でオーヴァーダビング無しの凄さに圧倒される。
実際、こういったステージングを再現しようにも、もの凄い綿密な準備とメンバー同士の意思疎通がないと難しい事だと思うのだが、3人による妥協の無いプロ意識も相当なものであろう。
本来リリース予定が無く、先に海賊盤が広く流布してしまったために、対策として正式盤を発売することになった後手に回った経緯があるが、これほどまでに完成度の高いアルバムがお蔵入りになっていたレコード会社の判断もよく分からない部分がある。