EMERSON LAKE PALMER / TRILOGY / ATLANTIC P-10113A
1972年作、展覧会の絵を数えると4作目のアルバム。ジャケットデザインはヒプノシス
もともとキングクリムゾン経由のメンバーですから、色々とセンスの無い演奏・曲があるはずもなく、安定のクラシカル要素多めのプログレロックです。
怒られる事を覚悟で言うと、高レベルにまとまった楽曲群ではあるが、これ!という毒というか尖った部分が無いというのも、名盤は間違いない前後作に挟まれて埋もれてしまっているアルバムでもあります。
今作にも収録され、ファンの間でもこのアルバムの中では人気な曲、彼ら自身もライブオープニング曲によく演奏していた「Hoedown」に注目して少し話をしてみようと思うのだが、ELPがコープランドの曲をカヴァーすることが多かったため、ホーダウンもコープランドのアレンジ曲と一説にされている。
しかし、早い段階でモーグ・シンセを使っていた彼らであるから、電子音楽に詳しい人なら、先駆者的存在であるペリー&キングスレーの「バロック・ホーダウン」(67年)を思い出したのではなかろうか? 表立ったELPとペリー&キングスレーを結びつける人は多くは無いと思うが、年代的にも影響下にあったのではなかろうかと勝手に私は思っているのである。