ERIC CLAPTON / BACK LESS / RSO MWF 1056
1978年リリース
プロデューサーはグリル・ジョンズ
ビルボード2位を記録した77年大ヒット作「スローハンド」から続けて発表されたアルバム。
ジャケット写真は翌年結婚する事となるジョージハリスンの前妻パティ・ボイド。
自宅でのプライベート時に撮られたスナップなのか、くつろいでリラックスしているクラプトンの姿がかっこいい。
非常に落ち着いた感じのあるアルバムで、大人のクラプトンを堪能できる作品と評する人も多いと思うが、この時期の実生活は、女性問題・ドラッグ依存を経てアルコール依存に悩んでいたようで、自身としても満身創痍として制作されたものであるとは言い難い背景がある。
事実、クレジットを見ても、冒頭曲からボブ・ディラン提供曲となり、もっと皮肉な事はシングルヒットした「プロミセス」すら作詞・作曲が外部と、クラプトンバンドらしからぬ仕上がりになっている。
愛するパティ・ボイドに救いを求めていたのかは、分からないが、シングル曲「プロミセス」にもコーラスで登場するマーシー・レヴィなど女性のパワーによって曲全体の芯の部分を助けられていると思うのは気のせいであろうか。いささかクラプトンの覇気が演奏や歌声からは感じられないような気もする。(今作でマーシー・レビィは脱退してしまう)