FLEETWOOD MAC / TUSK / WARNER P-5571,2W
1979年 2枚組20曲に及ぶ大作
50年以上も活動している息の長いバンドであるが、在籍メンバー数も凄まじく、その時々のジャムセッションじゃないのかと錯覚してしまう部分もある。
このアルバムは、バッキンガム、クリスティン、スティーヴィーらによって曲が構成されており、メンバーそれぞれが楽曲を持ち寄ったため、アルバム全体を通してのまとまりに欠け、やや統一性のないアルバムとなっているようになってしまった。
当時、英国で起こったパンクやニューウェイブに強い興味を抱いていたバッキンガムがデジタル機器など実験性を持ったアプローチに迫るが、これが裏目に出たのか、前作ヒットした「噂」とは異質のものになってしまい、ファンなどには評価されず、売り上げもイマイチ伸び悩むという何とも哀しいエピソードである。
ダブルプラチナムディスクは獲得しているようで、前作と引き合いに出されることが多いがしっかりと売り上げている作品である。
また大学のマーチングバンドと共演した表題曲「タスク」などもあり、多彩というか新鮮なアプローチは増えている。
ほんとに過小評価されて可哀想な作品でもあるが、散漫になっている部分も否めず何とか再評価されて欲しいアルバム。