JEFF BECK GROUP / SAME / EPIC 25 3P-53
収録曲
A1 | Ice Cream Cakes | |
A2 | Glad All Over | |
A3 | Tonight I’ll Be Staying Here With You | |
A4 | Sugar Cane | |
A5 | I Can’t Give Back The Love I Feel For You | |
B1 | Going Down | |
B2 | I Got To Have A Song | |
B3 | Highways | |
B4 | Definitely Maybe |
1972年 アメリカ・メンフィス録音
プロデューサーは、ブッカー・Tのスティーブ・クロッカー
全米チャート19位
ファンの間では「オレンジアルバム」という敬称で親しまれている。
ボーカルを含めるバンド形式としてはラストアルバムとなった。
ロッド・スチュワート、ロン・ウッドの脱退を受け、新メンバーとなった第2期バンドの2作目となる。突然の2人のメンバー脱退に、当時のベックは失意の時期を過ごしていたようだが、アルバムを聴いている限り、そのエネルギーを完全に創作へぶつけていたかのように素晴らしい分厚いロック音楽へと昇華されている。
ブルース・ファンクなどブラックミュージックの影響を感じるが、スティーブ・クロッカーの起用やメンフィスでの録音からも様子は伺える。今作の音質やミキシングの悪さを指摘する人も居るが良くない仕事がなされたのでなく、良い意味でのメンフィスサウンドらしく乾いた感じの質感も問題ないだろう。
バンドとしてもまとまった形で、名曲の詰まった素晴らしいアルバムをこのまま安定して活動して欲しいという印象を感じざるを得ないリスナーの想いとは裏腹に、ベックはメンバーの演奏に不満を覚え、今作発表後にバンドは解散となってしまう。