JOHN COLTRANE / IMPRESSIONS / MCA VIM-5641
1963年リリース
レーベル Impulse
2曲が1961年11月のNYヴィレッジ・ヴァンガードでのライブ録音となる。
おそらくこの盤は冒頭曲「India」だけでお腹いっぱいになるだろうが、過激なまでにメンバーから発せられる音の圧がかかり、こっちまで倒されそうになってしまう。
クラリネットがエリック・ドルフィー、
ピアノ、マッコイ・タイナー、
ベースはレジー・ワークマン、ジミー・ギャリソン、
ドラムはエルビン・ジョーンズ
と強烈しか言いようのない布陣で、ダブルベースだけでもぐわんぐわんに唸るのに、コルトレーンのソプラノサックスが空を捻じ曲げて、ドルフィーのバスクラが大地を震わすがごとく叩き付ける。14分に及ぶ曲を聴き終ると脱力感さえ生まれ、ジャズはやはり反骨精神・パンクミュージックなんだということに気付かされる。
曲目通りに「インディア」が中東旋律を纏ったエスニックジャズと思っていたが、中東の雑多な路地から鳴らされる喧噪をコルトレーンはイメージしたのではなかろうか?
スタジオ曲はいささか控えめであるが名曲揃いだ。しかしライブ音源が最高潮に達しているため目立たなくなっている。
同時期の「ライブ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード」も併せて必聴。