JOHN LENNON / WALLS AND BRIDGES / APPLE EAS-80065
1974年9月リリース 邦題は「心の壁、愛の橋」
全米チャート1位、全英チャート6位
前作「マインド・ゲームス」で初チャレンジしたセルフプロデュースは今作でも。
またジャケットデザインは、ボブ・グルーエンによるジョンの顔写真と幼少の頃の絵を3分割して組み合わせて遊べる特別仕様になっている。
オノ・ヨーコとの別居生活に入り、LAでの気ままで個人的な彼の生活時期「失われた週末」に書き溜められた曲と新曲を合わせたアルバムで、それまで支配的なまでに顔を見せていたオノ・ヨーコ節の前衛芸術テイストや社会メッセージの強い歌詞やアティチュードは影を潜め、ヨーコに出会う前のビートルズ時代のようなレノン自身一色となっている作品である。レノン・ファンの中には、珍しくヨーコ色が無いソロアルバムとしてフェイバリットに挙げる人が多い。
エルトン・ジョンとの共演曲「真夜中を突っ走れ」は、ソロ初の全米ビルボードシングルチャート1位を獲得する大ヒットとなった。
代表曲「愛は不毛」の歌詞からも感じられる通り、孤独なジョンは、女性の愛を渇望していたのだろうか、結局このアルバム発表後にあっさりとオノヨーコと復縁し、元のNYでの生活に戻るのであった。
シンプルで素直なレノンの傑作ソロ。