JOHNCOLTRANE WITH RED GARLAND / SOULTRANE / PRESTIGE SMJ-6559
1958年2月録音
レーベル Prestage
ピアノ、レッド・ガーランド
ベース、ポール・チェンバーズ
ドラム、アート・テイラー
マイルスデイビス「カインド・オブ・ブルー」でのコルトレーンは若さゆえの未熟さも感じるものであったが、今作からハミ出るサックスプレイは彼の才能が満ち足りて爆裂する様子が伺えるだろう。60年代のジャズシーンを席巻するコルトレーン軌跡の起点がこの作品であろうと思うハードバップの傑作。
オリジナル・ライナーから評論家アイラ・ギトラーがコルトレーンの畳み掛けるような弾幕プレイを評した「シーツ・オブ・サウンド」はコルトレーンの演奏を表す一つの指標表現となっているが今作ラストを飾る「ロシアの子守歌」に対して例えられたのが初出である。
「テーマ・フォー・アーニー」はフレッドレイシーが不慮の交通事故で無くなったアルト・サックス奏者の旧友アーニー・ヘンリーに捧げた曲。レコーディング前年での出来事をコルトレーンがサックスを握る。そういう鎮魂歌的なバラード曲もコルトレーンの優しさである。
もちろん、ガーランド、チェンバース、テイラーらのパートもコルトレーンに負けずに打ちのめしてくる。
プレスティッジ時代の名高き最高傑作