KEITH JARRETT / FACING YOU / VICTOR SMJX-10139
1971年11月
欧州ノルウェーのオスローにて録音
レーベルはECM
プロデューサーはマンフレッド・アイヒャー
ジャレット初のソロピアノアルバム
このアルバムで重要な背景として、70年にジャレットがマイルス・デイヴィス・バンドに加入し在籍中のソロアルバムであることをまず念頭に置いておかなければならない。
その70年というのは電子ジャズの幕開けを告げる歴史的名盤「ビッチーズ・ブリュー」がリリースされた年で、チックコリアと並び、キースジャレットも電子キーボーディストとしてバンドに加入した事である。
マイルスのバンドが欧州ツアーの最中であったため、ECMのアイヒャーがキース・ジャレットのソロアルバム作成を熱望したために実現ようだ。
ツアー中であったためか、アルバムもフリプロや多国籍なフレーズなど凄い多彩なピアノの演奏を見せ、こんなに引き出しの多いピアノストだったのかと驚かされる。まさしくマイルス・デイビスのセンスが彼の演奏を多彩にさせる事へ直接影響しているであろう。
難儀な事にECM盤、海賊盤など含めツアー音源や録音のミックス違いなど数多く出回っているため、何が正式な楽曲なのかが掴みにくい所もコレクター泣かせ、純粋に楽しみ辛い当時の時代性、盤である。