KING CRIMSON / IN THE WAKE OF POSEIDON / ATLANTIC P-10124A
1970年 セカンドアルバム 邦題は「ポセイドンのめざめ」
バンド史上最高位となる全英チャート4位
セールス的にも影響的にも華々しいデビューアルバムだったが、イアン・マクドナルド、グレッグ・レイク、マイケル・ジャイルズが脱退してしまい、実質の1人となってしまったロバート・フリップ(ギター)だけがオリジナルメンバーというセカンドアルバム体制で活動は始まる。(一部の曲ではグレッグ、マイケルでの録音済み音源が収録されている)
今作で重要なのは、次作3作目のアルバム方向性決定と正式メンバー加入することになるフリージャズピアニスト、キース・ティペットの参加である。今作でも滲出しているが、今までのキングクリムゾンには顔を見せなかったジャズ的要素をもたらした事が新しいメンバーを迎えた大きな収穫であろう。その様子は「キャット・フード」で味わう事が出来る。
デビュー作が衝撃的な登場だっただけに今作を比較して駄作とする人も多いようだが、もともとロバート・フリップが制作中心となっていた1stアルバムなんだから、色眼鏡で見ずにしっかり聴くと完成度の高いアルバムである。
歴史的名盤やヒット作が出ると必ず次作の評価が下がる傾向が往々にあるが、なんともやりきれない想いになる。