RAINBOW / DIFFICULT TO CURE / POLYDOR 28MM 0018
1981年 スタジオアルバム5作目 邦題は「アイ・サレンダー」
プロデューサーはベースも務めるロジャー・グローヴァー
毎度のメンバーチェンジ劇で、ファンも驚きは無くなって来ているだろう三代目ボーカルのアメリカ人ジョー・リン・ターナーへ交代し、グラハム・ボネットと、バンドサウンドの核を担うドラミングであったコージー・パウエルもとうとう脱退し第二期と呼ばれるレインボーは崩壊、今作からバンド第三期時代へと突入するのであった。
前作に続きイギリスのSSWであるラス・バラード作曲のシングルカットされた「アイ・サレンダー」が冒頭を飾るが、初のアメリカチャートトップ10位圏内に入る。念願のアメリカ市場で受け入れられる事となった。
元ファンダンゴという無名に近い存在でありながらもジョー・リン・ターナーの甘いボーカルも、バンドとしてのポップ路線を馴染ませる役目は大きかっただろう。
最終曲「 Difficult To Cure 」はベートー・ヴェン「第九」のアレンジを披露するなど憎い演出が輝る全9曲収録。
また残念な事に今作でドラムのドン・エイリーが方向性の違いから脱退してしまう事態に陥るが、リッチー独裁政治とまでいわれるレインボー毎度の激しいメンバーチェンジ劇には恐れさえ感じる。