ROLLING STONES / GOATS HEAD SOUP / ROLLING STONES ESS-63002
01Dancing With Mr D4:52
02100 Years Ago4:00
03Coming Down Again5:55
04Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)3:27
05Angie4:31
06Silver Train4:25
07Hide Your Love4:10
08Winter5:30
09Can You Hear The Music5:32
10Star Star4:25
1970年代はじめののローリング・ストーンズは、変化に富んだ時期でもあった。自らのレーベル立ち上げ後初のアルバム「Sticky Fingers」を成功させたものの、さまざまなしがらみから解放されようとフランスに移住。最高傑作のうちの一つ「メインストリートのならず者」(1972年)もこのころの作品だ。そんな中、「ならず者」と同年に制作を開始し、翌1973年に発表した本作は、世界中で台頭していたレゲエ・ミュージックの本場、ジャマイカで制作された(とはいえ、作品にレゲエの影響があるわけではないが)。
本作の中ではシングルカットされた「Angie(悲しみのアンジー)」が英米どちらも1位となるなど、最も売り上げた。ニッキー・ホプキンスのキーボードが冴えたこの曲は、冒頭のキース・リチャーズのアコースティック・ギターソロが印象的だ。フォーク的な要素も見えることから、フォークブームだった日本でももてはやされた。また本作は、ブライアン・ジョーンズの後任として正式加入したミック・テイラーのギター・ソロが堪能できる作品でもある。2曲目「100 Years Ago」、4曲目の「Doo Doo Doo Doo Do(Heartbreaker)」、8曲目の「Winter」などで見せるシャウト、6曲目の「Silver Train」のスライド…、星のように散りばめれたクールなメロディが聴き手をぐっと引き込む。同時にキースのリズム・ギタリストとしての才能がいかんなく発揮された一枚でもある。