SUZI QUATRO / SAME / RAK ERS-80348
元祖女性ロッカーとされるスージー・クワトロ 1973年のデビューアルバム
彼女を除いて全員が男性メンバーという編成であるが、スージー自身がベースを担当しているその演奏の光景は今でも強烈にカッコいいのに、当時のインパクトはもっと強いであろうと想像できる。
英国的なイメージがあるが、彼女はもともとアメリカン人で米国在住の人ではあるが、ジェフベックのレコーディングでアメリカに居たプロデューサーであるミッキー・モストに見い出され、彼を頼って単身イギリスに渡って活動を始める。ポップ路線であった曲を英国ハードロックに変えデビューした経緯の裏事情としてミッキー・モストの手腕は大きかったであろう。
全英チャート1位シングル「キャン・ザ・キャン」が欧州でも大ヒットし、デビューアルバムは強烈な印象を持っている、後にディスコ色になったりと色々迷走はある気もするが、やはり当時珍しかった女性ボーカルロックの誕生は色あせない。
その後沢山登場するガールズ・ロック・パンクバンドに比べると荒々しさには負ける気もするが、当時女性で前に出るのが難しい時代に最初に出てきた姿勢だけでも十分意味のある荒々しさ(パンク)であるのではないだろうか?