TOTO / 4 / CBS/SONY 20AP 2280
80年代AORを代表する1982年発表作。
グラミー賞主要含む6部門受賞。
ボブスキャッグスのスタジオミュージシャンからキャリアをスタートさせたTOTOであるため、演奏技術が長けているのは当然だが、やはり素直に演奏技術が高い事は質の高い楽曲へ直結する事が感じられるバンドである。
モーグシンセなど最新デジタル楽器機器の導入からして当時シーンでのデジタル楽器音の新鮮さは、制作者サイドでも高かったのであろう、ノリに乗って演奏・制作している事がこっちにも伝わる気持ちの良い曲が多い。特にシングル曲「africa」は、それを体感できる名曲であろう。
またバンドメンバーだけでなく制作陣による素晴らしい仕事も注目すべき作品で、主要部門含め6部門受賞の中にBest Engineered 賞として、エンジニア達も表彰されている。
またシンセキーボードなど当時最新だったデジタル楽器の導入にも意欲的な作品であり、世界初のドラムマシンや、後のテクノやヒップホップシーンのトラック制作に活躍するサンプラー大名機MPCを開発したロジャー・リンが参加者として名を連ねていることも個人的には見逃せないところである。
バンドメンバーだけでなく裏方スタッフ含めチーム一丸となって良い音楽を作ろう!とする意思が結実した大傑作である。