イヴァン・モラヴェッツ(Ivan Moravec)は、世界中で高い人気を誇るピアニストです。そして、モラヴェッツの演奏は、数多くのCDとなって販売されました。しかし、クラシックに詳しくない人は、モラヴェッツのCDにいくらぐらいの価値があるのかがわかりにくいでしょう。そこで、イヴァン・モラヴェッツとはどのような人物なのか、どういったCDが買取対象になるのかを、エコストアレコードが紹介していきます。
演奏の軽快さが特徴のイヴァン・モラヴェッツ
イヴァン・モラヴェッツは、チェコを代表するピアニストのひとりです。チェコ国内だけでなく、世界的に有名です。イヴァン・モラヴェッツは、1930年に、チェコの首都プラハに生まれました。そして、父親がアマチュアピアニストであったため、自然とピアノに触れるようになります。1946年には、名門であるプラハ音楽院に入学し、より本格的にピアノを学ぶと共に、ピアニストとしてのデビューを果たしています。モラヴェッツは、プラハ音楽院でも豊かな才能を発揮し、ピアノ科を首席で卒業しています。その後、プラハ芸術アカデミーへと進学しました。
それまでピアニストとして、順調な人生を歩んでいたモラヴェッツですが、20歳の時に腕を故障してしまいます。そして、ピアノの演奏ができなくなり、5年間療養をすることになります。ただ、療養の末に見事復帰し、ピアニストとしての活動を再開させています。その後、演奏を録音したテープが流出したことによって、アメリカのレーベルが目を付けました。そのことをきっかけに、モラヴェッツの活動は東欧だけでなく世界に広がることとなります。そして、1964年には、アメリカのカーネギーホールでデビューを果たしました。それ以降もピアニストとして精力的に活動したモラヴェッツは、2015年にこの世を去っています。
イヴァン・モラヴェッツの演奏の特徴は、その軽快さです。複雑な譜面であっても、高い技術によって、滑らかな演奏を実現しました。その演奏技術は、軽快でありながらも、力強さを兼ね備えています。さらに、言葉にできない独特の雰囲気を持っていたため、音楽を言葉で説明しなければならない音楽評論家を悩ませました。そのような、誰にも真似できない演奏技術によって、モラヴェッツはピアニストとして世界的に有名になっています。
そして、指の動きだけでなく、足を使ってペダルで音の長さをコントロールする、ペダリング技術にも定評があります。モラヴェッツは、その高いペダリング技術が元で、「ペダリングの魔術師」という異名が付けられました。モラヴェッツのファンの中には、ペダルを踏む際のかすれた音や、ペダルを踏む間隔を楽しみながら聴く人もいます。また、モラヴェッツは完璧主義であり、演奏に使用するピアノの状態にはこだわったことでも知られています。そのようなこだわりによって、質の高い演奏が実現されています。
イヴァン・モラヴェッツの代表的なCD
イヴァン・モラヴェッツ ポートレート(SU4290)
2020年に、モラヴェッツの没後5年記念として、チェコのSUPRAPHONレーベルから発売されたCDセットです。1960年から2000年までという、非常に長い期間の中から、選りすぐりの演奏が、11枚のCDに収録されています。その中には、それまでCD化されなかった音源も含まれています。さらに、それぞれの音源がどのような環境で録音されたのかがわかる、ブックレットも付属しています。そのブックレットでは、モラヴェッツの完璧主義具合を知ることができます。
Ivan Moravec Plays(SU3580)
モラヴェッツの演奏が多数収録された、輸入盤のCDBOXです。モラヴェッツと?がりの深いドビュッシーを始めとして、モーツァルトやベートーヴェンなど、有名な作曲家の楽曲が選ばれています。そのため、モラヴェッツの良さが集約されたCDと言えます。
イヴァン・モラヴェッツ~モーツァルト、ショパン、ヤナーチェク、ハイドン(HC20084)
モラヴェッツの没後5年を記念して、ドイツのヘンスラー・レーベルから発売されたCDです。タイトルにもあるように、モーツァルト、ショパン、ヤナーチェク、ハイドンの楽曲が選出されています。1990年代から2000年代にかけての、比較的新しい時期に演奏された楽曲が収録されているのが特徴です。
Ivan Moravec – Twelfth Night Recital Prague 1987(SU4190)
モラヴェッツがこの世を去った2015年に、SUPRAPHONレーベルから発売された追悼盤です。1987年に、プラハのドヴォルザーク・ホールで行われたリサイタルを初めてCD化したものです。他のCDでは聞くことができない、ライブ感のある演奏を楽しめる逸品となっています。
イヴァン・モラヴェッツ(PHCP-20569)
このCDは、全部で100タイトルあるシリーズの中のひとつです。偉大なピアニストとして、モラヴェッツがテーマとなっています。ショパンのノクターン第17番を始めとして、モラヴェッツが演奏する代表的な楽曲が収録されています。そして、1999年発売であり、すでに廃盤となっているため、希少性があります。
イヴァン・モラヴェッツのCD買取はエコストアレコードに
イヴァン・モラヴェッツは世界的に人気のピアニストなので、CDにも需要があります。そのため、お手元にモラヴェッツのCDがある場合は、エコストアレコードに買取依頼を出すことを考えてみてください。エコストアレコードでは、幅広いモラヴェッツのCDを買取可能で、全国からの買取依頼に対応できます。買取方法は店頭への持ち込みと出張、宅配がありますが、どの方法でも適正価格で買取します。
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