ジャパニーズ・ハードコア・パンクCDの買取に熱い眼差しが注がれています。1970年代、イギリスのロックシーンに登場したセックス・ピストルズ、ダムド、ザ・クラッシュを母体として世界中にムーブメントを起こしたパンク・ロック。今なお根強いファンを持つ頭脳警察や村八分など、ジャパニーズ・ハードコア・パンクも同時期に黎明期を迎えました。今回は、注目を集めているジャパニーズ・ハードコア・パンクCDの買取情報について解説します。
ジャパニーズ・ハードコア・パンクについて
ジャパニーズ・ハードコア・パンクが誕生したのは1960年代後半といわれています。当初は、ブルースロックをベースに自虐的な差別用語を叫び、激しいライブパフォーマンスが注目を集めた村八分や外道、政治的メッセージを乗せた過激な歌詞が話題になった頭脳警察などが頭角を現し、1970年代に入るとイギリスから本格的なパンクムーブメントが到来。THE STAR CLUBやSS、ULTRA BIDEなど、ジャパニーズ・ハードコア・パンクの中心的存在のバンドが次々にデビューを飾りました。当時を代表するハードコアパンクバンド・INUは、芥川賞を受賞し、現在小説家として活躍している町田康(町田町蔵)が在籍したバンドとしても知られています。
時期を同じくして福岡では、シーナ&ザ・ロケッツやTHE MODS、ザ・ロッカーズなど、ジャパニーズ・ハードコア・パンクにビートをプラスした「めんたいロック」と呼ばれるジャンルのパンクが誕生。さらに、ノイズとジャズが融合したサウンドが印象的な灰野敬二や工藤冬里、テクノポップのパイオニア・平沢進が在籍したマンドレイク、クリエイティブで斬新なサウンドが光るヒカシュー、皇室を揶揄した過激な歌詞が話題となったアナーキー、豚の臓物をステージに散乱させたザ・スターリンなど、後のジャパニーズロックを牽引するアーティストが次々にデビューしました。
1980年代に入ると、THE 原爆オナニーズやスワンキーズなど、地方で活躍していたバンドも登場し、「宝島」という雑誌と共にインディーズブームを巻き起こしました。その後、有頂天やラフィンノーズ、筋肉少女帯、非常階段、ばちかぶりなど、テクノポップとバンドブームを取り入れた独自の路線を確立したバンドも誕生しました。COBRAやザ・ブルーハーツ、JUN SKY WALKER(S)など、当時の若者から絶大な支持を集めたバンドもジャパニーズ・ハードコア・パンクの支流といわれています。
1990年代には、ハイスタンダードやイースタンユース、マキシマム・ザ・ホルモンなど、現在もロックシーンで活躍を続ける有名バンドが登場。メロコアやラウドパンク、オルタナティブロックなど、ジャパニーズ・ハードコア・パンクが細分化されるようになったのも当時からです。
買取市場で注目を集めているジャパニーズ・ハードコア・パンクCDとは
「GREAT PUNK HITS」ギズム / 22WXD-130
当タイトルは、ラフィンノーズやあぶらだこ、エクスキュートなど、1980年の日本のハードコアパンクを牽引した人気バンドによるオムニバスCDです。ジャパニーズ・ハードコア・パンクのバイブルといわれるほど評価が高い作品で、ラフィンノーズの「GREAT PUNK HITS」などのレア音源も収録。海外ではブート版がリリースされるなど、ジャパニーズ・ハードコア・パンクを象徴する人気タイトルです。
「口笛、夜更けに響く」イースタンユース / SAKASHO-3
ジャパニーズ・ハードコア・パンクを語る上で欠かすことができないイースタンユース。バンドの初期を代表する当タイトルは、激しいサウンドに乗せた抒情的歌詞が心を揺さぶります。メロディアスでノスタルジックな旋律が美しいカバー曲「たとえば僕が死んだら」、ハードなサウンドに乗せた日々の苦しみや葛藤が切ないタイトル曲「口笛、夜更けに響く」など、和の様式美とパンクを融合させたイースタンユース独自の世界観が際立つ傑作です。
「プライマル・ロック・セラピー」THE 原爆オナニーズ / TERNG-056
名古屋発のジャパニーズ・ハードコア・パンク・バンド・THE 原爆オナニーズ。過激なバンド名に注目されがちですが、1980年代前半から活躍した実力派パンクバンドの一つとしても知られています。当タイトルは、ハイスタンダードのフロントマン・横山健が加入して初となるオリジナルアルバムで、THE 原爆オナニーズの最高傑作とも称されています。結成後20年を経過しても変わらず進化と変化を続ける彼らを象徴するこだわりの一枚です。
ジャパニーズ・ハードコア・パンクCD買取時に注目するポイント
ジャパニーズ・ハードコア・パンクCDの買取時に注目するポイントは帯の有無です。帯は基本的に販促を目的として付けられるものですが、キャッチフレーズや発売価格などリリース時の情報を得られるアイテムでもあります。そのため、帯の有無によって買取価格が変わるタイトルも多く、買取市場やコアなファンが注目しているポイントとなっているのです。ちなみに、CDの帯は購入時についている外側のフィルムケースを開封した時に外れてしまうため、CD内部に保管していれば問題ありません。
その他には、コンディションの良し悪し、ブックレットの有無なども買取時に注目するポイントとして挙げられます。特に、CDに傷がついている、ブックレットが紛失している場合には買取できないケースもあるので注意しておきましょう。
マニアックなファンが多いジャパニーズ・ハードコア・パンクのCD
ジャパニーズ・ハードコア・パンクのCDは、CD買取市場でも特にマニアックなファンが多いジャンルです。2022年に逝去した鮎川誠がギタリストとして活躍したシーナ&ザ・ロケッツや俳優としても有名な陣内孝則が在籍していたザ・ロッカーズなど、注目度の高いタイトルは数多くあります。もし自宅にジャパニーズ・ハードコア・パンクのCDがあるのなら、エコストアレコードの買取サービスを利用してみてはいかがでしょうか?
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