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90年代のUSヒップホップを語る際、ア・トライブ・コールド・クエスト（A Tribe Called Quest）の名前は外せません。高い音楽性と政治意識において、ヒップホップの可能性を押し広げたグループです。ア・トライブ・コールド・クエストの残した作品は、買取市場でも注目を集めてきました。この記事では、ア・トライブ・コールド・クエストのCD買取情報を紹介します。

ア・トライブ・コールド・クエストの魅力は？経歴を紹介

1988年、ア・トライブ・コールド・クエストはニューヨークで結成されました。オリジナルメンバーはラッパーのQティップとファイフ・ドーグ、ジェロビ、DJのアリ・シャヒードでした。1989年にはデビューシングル「ディスクリプション・オブ・ア・フール」をリリースし、彼らは順調に人気と評価を高めていきます。ア・トライブ・コールド・クエストは積極的にジャズをサンプリングし、作品の芸術性を追求しました。一方で、初期のア・トライブ・コールド・クエストには「ノリが悪い」「まじめすぎる」との批判もありました。それでも、彼らはメッセージ性の強い歌詞に乗せて黒人の現実を訴えかけ、ヘッズから支持を得ていきます。

1991年には最高傑作と名高いアルバム「ロウ・エンド・セオリー」が発表されます。本作でア・トライブ・コールド・クエストはジャズからの影響をさらに強めました。既存のヒップホップにこだわらないサウンドと、特にQティップのスキルフルなラップは評論家からの絶賛を集めます。その後もア・トライブ・コールド・クエストは精力的にライブや音源制作を続けました。

彼らは1998年に解散するものの2015年に再結成し、翌年には18年ぶりのフルアルバム「ウィ・ゴット・イット・フロム・ヒア・サンキュー・フォー・ユア・サービス」をリリースしました。本作の制作中にファイフ・ドーグは糖尿病で死亡します。ファイフの遺作となったアルバムはUSチャートで1位を獲得し、変わらない人気を証明しました。ア・トライブ・コールド・クエストはダンスミュージックだけに留まらない、ラップの多様さを信じたグループとして、後世のファンからも尊敬を集めています。

ア・トライブ・コールド・クエストで人気のCDの特色は？

セカンドアルバムの「ロウ・エンド・セオリー」、サードアルバム「ミッドナイト・マローダーズ」はヒップホップ史上に輝く名盤だといわれています。中古市場においても、多くの音楽ファンが探し求めてきました。そのほか、2016年の「ウィ・ゴット・イット・フロム・ヒア・サンキュー・フォー・ユア・サービス」もファイフ・ドーグの遺作であり、ヘッズには特別な作品です。

ア・トライブ・コールド・クエストでおすすめのCD5選

以下、ア・トライブ・コールド・クエストのCDでおすすめの作品を5枚挙げていきます。

「ピープルズ・インスティンクティヴ・トラヴェルズ・アンド・ザ・パスズ・オブ・リズム People’s Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm /BVCM-37767」

1990年発表のファーストアルバムです。全体的にスノッブで、高尚な歌詞が特徴的です。そのためオールドスクールのヒップホップ・ヘッズからは賛否両論を招きました。しかし、旧来のスタイルにとらわれない音楽性は「ニュー・スクール」という言葉を生み出し、着実にファン層を増やしていきます。アメリカよりもイギリスで支持され、次回作でのブレイクの呼び水となりました。

「ロウ・エンド・セオリー The Low End Theory /BVCM-37768」

ジャズ・ラップという新ジャンルを開拓し、歴史的名盤となった1991年のセカンドアルバムです。ウッドベースを基調としながら、Qティップたちの超絶的なラップが披露されていきます。前作には抵抗を示したヒップホップ界隈も、本作の完成度は認めざるをえませんでした。そして、ア・トライブ・コールド・クエストはデ・ラ・ソウルとともに、ニューヨーク発のニュー・スクールの担い手として注目されていきます。

「ミッドナイト・マローダーズ Midnight Marauders /BVCM-37769」

1993年発表のサードアルバムです。ジャズ・ラップを前作で完成させたア・トライブ・コールド・クエストは、本作でヒップホップの原点であるサンプリングに立ち返りました。その結果、ポップな「アワード・ツアー」、「エレクトリック・リラクゼーション」といったトラックが生まれています。ストレートなスタイルでありながら、彼らの音楽的バックボーンの豊潤さをうかがい知れる傑作です。

「ビーツ、ライムズ・アンド・ライフ Beats, Rhymes And Life /BVCQ-652」

1996年のフォースアルバムです。ア・トライブ・コールド・クエストは本作でミニマルな音作りを追求しました。トラックからは無駄なアレンジが排除されており、シンプルなラップが力強く響いています。Qティップをはじめとするメンバーのスキルの確かさを味わえる1作だといえるでしょう。

「ウィ・ゴット・イット・フロム・ヒア・サンキュー・フォー・ユア・サービス We Got It From Here… Thank You 4 Your Service /SICP-5139」

2016年に発表された18年ぶりのアルバムであり、メンバーの死によってグループ最後の作品となりました。ジャズ路線やサンプリングなど、グループの魅力を凝縮した内容です。盟友のバスタ・ライムスのほか、ケンドリック・ラマーやカニエ・ウェスト、ジャック・ホワイトなどの大物のゲスト参加も話題を呼びました。

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