高橋幸宏といえばYMO時代の印象が強く、「テクノの人」と思っている人が多いのではないでしょうか。しかし実際のところ、高橋幸宏はキャリアを通じてさまざまな音楽に挑戦しています。彼の発表してきた作品は常に新鮮で、刺激を感じさせる内容です。この記事では、中古市場で注目されている高橋幸宏のCDについて解説していきます。
高橋幸宏の経歴!YMO解散後にどのようなキャリアを歩んだのか
1952年に生まれた高橋幸宏は、少年時代からドラムにのめりこんでいきます。高校時代にはすでに、スタジオミュージシャンとして活動していました。そして、武蔵野美術大学短期大学部在学中、加藤和彦に誘われてサディスティック・ミカ・バンドに加入します。海外でも高く評価されたサディスティック・ミカ・バンド解散後は、ソロで音楽制作を行っていました。1978年、親交のあった坂本龍一、細野晴臣とイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成し、レコーディングを開始します。YMOは同年にデビューアルバムを発表し、全米ツアーを行ったほか、日本国内にも電子音楽のブームを巻き起こしました。
1983年にYMOが散開(解散の意味)した後は、ビートニクスやサディスティック・ミカ・バンドの再結成などに力を注ぐ傍らで、ソロ作品も発表し続けます。1988年には大手レーベルの東芝EMIに移籍し、アルバム「EGO」をリリースしました。この作品は豪華ゲストを招きながら、YMO時代を彷彿とさせるテクノポップに仕上がっています。一方で、1995年の「Fate Of Gold」では生バンドの感触を大切にレコーディングしており、作品ごとに高橋幸宏の音楽性は変化していきました。
21世紀に入ってからはスケッチ・ショウやMETAFIVEなどのテクノユニットでの活動が目立っていきます。そのような中でもソロ作品をリリースしており、2006年の「BLUE MOON BLUE」や2013年の「Life Anew」などが好評を博しました。音楽以外でも、高橋幸宏は「20世紀少年」「海辺の映画館―キネマの玉手箱」などの映画に俳優として出演しています。ベテランの領域に入ってもエネルギッシュな歩みは止まらず、常にエンタテインメント界に話題を振りまき続けています。小山田圭吾や砂原良徳、LEO今井などのテクノミュージシャンたちも、高橋幸宏へのリスペクトを公言してきました。
高橋幸宏のCDで中古市場からの注目度が高いものは?
初期のレコード作品のリマスターも含め、高橋幸宏の作品の多くはCD化がなされています。その中でも、70年代から80年代までの作品群には人気が集中しています。この時期の高橋幸宏はもっとも表現が先鋭化しており、世間に与えたインパクトも大きかったからです。また、ファン向けに作られたセルフカバーアルバムも好調なセールスを記録してきました。
中古市場をにぎわせている作品は?高橋幸宏の人気CD5枚
以下、高橋幸宏の人気CDを5枚、紹介していきます。
「Saravah Saravah!/COCB-54275」
ソロデビューの1978年作「サラヴァ!」のボーカルパートを新録した、40周年記念セルフカバーアルバムです。「サラヴァ!」はフレンチポップの影響を受けた高橋が、坂本龍一のストリングスアレンジとコラボレーションした意欲作でした。新録ではより落ち着いた歌声になったことで、全体的にアダルトなムードが増しています。
「音楽殺人/MHCL-10138」
リイシューシリーズ「ユキヒロ×幸宏 EARLY 80s」の企画でリマスタリングされた、1980年作品です。YMOメンバーの坂本龍一、細野晴臣のほか、鮎川誠もゲスト参加しています。ディスコグラフィーの中ではかなりロック色が強く、軽快なナンバーが並んでいます。商業的にもヒットし、もっとも評価された高橋幸宏のアルバムのひとつとなりました。
「薔薇色の明日/MHCL-791」
1983年にリリースされ、自身最高となるオリコン11位を記録したアルバムです。カバーが2曲あったり、タイアップ曲が収録されていたりと、ポップで聴きやすい内容です。もちろん、大衆性だけを狙っているわけではなく、高橋幸宏らしい甘いメロディーと完成度の高いサウンドプロダクションが魅力となっています。
「EGO/TOCT-95080」
1988年に発表されたスタジオアルバムであり、非常に内省的な楽曲が並びました。1曲目がビートルズの中でも特に哲学的な「トゥモロー・ネバー・ノウズ」のカバーであり、アルバム全体の方向性を示唆しています。YMOの成功で人気者となった高橋幸宏が、ブームが落ち着いた後で創作者としての原点に立ち返った作品だといえるでしょう。サウンド面では硬質なテクノサウンドが中心で、高橋幸宏らしさが全開です。
「Life Anew/TOCT-29167」
親交のあるミュージシャンたちとともに、60~70年代のロックを意識して作り上げた2013年作品です。ただし、懐古趣味に流されることなく、過去の音楽にも現代的な解釈がなされています。バンドメンバーには高桑圭(Curly Giraffe)や堀江博久のほか、元スマッシング・パンプキンズのジェームス・イハが参加しました。高橋幸宏がいかに後輩ミュージシャンから愛されているのか、確認できるアルバムでもあります。
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