ロシアを代表する最高の指揮者であるムラヴィンスキーは完璧ともいえる演奏が特徴で、それは比類なき高い完成度を誇っていました。生涯において数々の勲章や称号を受賞し、世界においても屈指の名指揮者と称されています。その多大なる功績からロシアのみならず東側諸国を代表する指揮者であると言っても過言ではない、まさにクラシック音楽界の巨匠と呼ぶにふさわしい人物なのです。
ムラヴィンスキーとは
ムラヴィンスキー(Evgeny Mravinsky)とは、20世紀に活躍したソ連(ロシア)東側諸国指揮界において最高の指揮者と言われる人物です。妥協を一切許すことのない完璧主義で知られるムラヴィンスキーは、いまだかつてない高度な演奏を現実のものとした指揮者でもあります。細部まで徹底的にこだわり抜いたリハーサルは、伝説といわれるほどの熾烈を極めたものであり、膨大な時間を費やすことも多々ありました。過酷なリハーサルの結果、タクトの先からは寸分たがわぬ演奏が生み出される事となります。そのようなムラヴィンスキーの圧倒的な気迫と極限の集中力から演奏される楽曲は、西側諸国を驚愕させるのに充分すぎるほどの完成度だったのです。
ムラヴィンスキーの代表的なレパートリーと言えば、ショスタコーヴィチ、そしてチャイコフスキーでしょう。特にチャイコフスキーの「悲愴」は、圧巻の極みともいえる秀逸さです。チャイコフスキーとは基本的に楽曲を通して「悲しみ」を表現していました。それは静かな悲しみではなく、心の叫びともいえる慟哭を表現していたのです。ムラヴィンスキーは「悲愴」の本質を深く認識し、全身全霊を込めて見事に昇華させた唯一の指揮者と言えます。
ムラヴィンスキーは1903年、レニングラードに生まれました。 レニングラード音楽院で指揮を学んだ後、1931?1938年までマリインスキー劇場で指揮をとります。1938年には全ソ指揮者コンクールに優勝。この優勝をきっかけにレニングラード・フィルの首席指揮者になりました。そして以降彼が亡くなるまで、実に50年という長きにわたり、同楽団の指揮者としての任務を全うしたのです。
2003年には、生誕100年を記念して多くの作品が次々にリリースされ、中には来日公演の音源も含まれています。新作のリリースにより、改めて多くのリスナーにムラヴィンスキーの正確さと精密さ、そして卓越した演奏力を証明する事となりました。
ちなみにムラヴィンスキーは、1973年以降3回来日しています。しかし飛行機嫌いである為、シベリア鉄道と船を乗り継ぎながら長期間を経ての来日だったのです。そして当初は日本に対して、あまりよい印象を持っていませんでした。しかし来日を繰り返すうちに親日家になり、特に日本の文化や習慣に強い好感を示すようになったのです。
そんなムラヴィンスキーのCDは、買取市場でも安定した高値で取り引きされています。緻密で研ぎ澄まされた演奏は、常に変わらぬ高い評価を集めている人気のタイトルです。
高値で買取されているムラヴィンスキーのCDの特徴
高値で買取されているムラヴィンスキーのCDは、初回限定盤やチャイコフスキー交響曲第5番、ショスタコーヴィチ交響曲第12番、そしてチャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」です。特にムラヴィンスキーを象徴するともいえる「悲愴」は、安定した高値で取り引きされています。「悲愴」はジャケットのデザインも他のタイトルとは一線を画し、静寂なソヴィエト連邦を思わせる独特の絵画が特徴的なタイトルです。
その他に重要となるのが、CDの状態です。ディスクの傷や破損はもちろんの事、付属品の有無が買取価格に影響を及ぼします。例えば購入時に付いている帯の有無も重要です。通常では帯を処分してしまうケースが多いですが、買取時には大切なアイテムとなります。CDブックレットの状態にも注意してください。CDブックレットを処分しているケースはあまりありませんが、時には状態が悪いものが見られます。CDブックレットに折り目がついていたり破損していたりすると買取価格に影響があります。
ムラヴィンスキーの人気タイトルの紹介
「エフゲニー・ムラヴィンスキー レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団 / チャイコフスキー交響曲第5番 / GS-2243」
チャイコフスキー交響曲第5番は、ムラヴィンスキーの得意とする楽曲です。ピーンと張り詰めた空気感と重厚感が、手に取るように伝わってくる渾身の1作となっています。
「交響曲第6番 悲愴エフゲニー・ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル / モーツァルト交響曲第39番 / UCCG-52148」
クラシック音楽とは思えない独特の美しいジャケットが印象的な本タイトルは、ムラヴィンスキーの魅力が凝縮された1枚です。悲愴を表現するならば彼の右に出る者はいないと言われる彼の人気作品です。
「チャイコフスキー交響曲第4番(初回限定盤)」
ムラヴィンスキーが50代の時に録音された本タイトルは、円熟期の第4番を聴かせてくれます。厳格で高度な演奏を目の当たりにできる傑作です。ドイツ・グラモフォンのオリジナル・アナログ・マスターよりデジタル化された作品となっています。
唯一無二の巨匠ムラヴィンスキー
ムラヴィンスキーは、まさにクラシック音楽界における唯一無二の巨匠と言って過言ではないでしょう。緻密に計算し尽くされた楽曲の高い完成度は、彼以外には成しえなかったものと言えます。そんなムラヴィンスキーのCDがタンスの奥で眠っていませんか?ムラヴィンスキーのCDは、常に高値で買取を行っています。もしご不要のムラヴィンスキーのCDをお持ちでしたら、エコストアレコードにご相談ください!
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