ビートルズが出演する2作目の映画のサウンドトラック盤として作られた5枚目のアルバム「ヘルプ!(Help!)」。
絶大な人気を誇る4人であるにもかかわらず、日本のミュージック・マンスリーでは1位に輝くことはありませんでした。
ビートルズの1位獲得を阻止したのは、サウンド・オブ・ミュージックのサウンドトラック盤と、ザ・ベンチャーズの来日記念盤。
今回はそんな「ヘルプ!(Help!)」の情報と、The Beatlesの実際に高価買取されているレコードの特徴をご紹介します。
ヘルプ!(Help!)とは?
「ヘルプ!(Help!)」は、1965年8月6日にイギリス国内でリリース。
ビートルズ5枚目のアルバムであり、4人の2作目の出演映画『ヘルプ!4人はアイドル』のサウンドトラック盤でもあります。
A面には映画内で使用された楽曲のみを収録。
B面には「イエスタデイ(Yesterday)」を含む新曲が収録されています。
映画は、前作がモノクロだったのに比べ、今回は製作費100万ドルを注ぎ込んだフルカラーです。
これまでのビートルズの作品では、デビューアルバムでのアンディ・ホワイトを外部ミュージシャンとして参加させたほか、ひとつとして外部ミュージシャンを入れたことはありませんでした。
プロデューサーのジョージ・マーティンがピアノなどで参加することはあっても、他のミュージシャンの起用はこれまで封印。
しかし、本作ではその封印を破り外部ミュージシャンを引き入れたということが注目すべきポイントです。
「悲しみはぶっとばせ」「イエスタデイ」などでの起用があるので、これまでの純粋なビートルズとは違う音楽が誕生しています。
「ヘルプ!(Help!)」のジャケットは、イギリス盤と日本盤でデザインが異なるのが特徴。
イギリス盤では段違いの「HELP!」「The Beatles」だったのに対し、日本盤では横にひと並びになっているのが特徴的です。
また、日本盤では裏ジャケットが両開きになっているなど、本作だけでも大きなレアリティが発生しています。
高価買取されるThe Beatlesのレコードの特徴について
ビートルズのレコードで高価買取される最もポピュラーな条件は、「シリアルナンバーの若さ」。
現在のデジタル録音と違い、レコードはマスター音源をレコード盤にまさに「刻み込む」ことで作られています。
マスター音源といえども、品質はどんどん劣化していくため、シリアルナンバーが後に来るに連れて音質が悪くなってしまうのです。
当時のビートルズが奏でている、歌っている音楽が質の高い状態で刻み込まれている若いシリアルナンバーのものほど、高価買取される傾向にあります。
「ヘルプ!(Help!)」を大解剖!
-収録曲-
【A面】
■ヘルプ!(Help!)
ジョン・レノンが作った曲。
1965年7月にシングル盤が発売され、全英シングルチャート・ビルボードホット100でともに1位を獲得した名曲です。
■ザ・ナイト・ビフォア(The Night Before)
ポール・マッカートニーが作った曲。
イギリス・アメリカではアルバム収録のみですが、イタリアではシングル盤「イエスタデイ(Yesterday)」のB面に、日本ではシングルA面曲にシングルカットされています。
■悲しみはぶっとばせ(You’ve Got To Hide Your Love Away)
ジョン・レノンが作った曲。
フルート奏者としてジョン・スコットが参加しており、ボブ・ディランを踏襲している1曲です。
■アイ・ニード・ユー(I Need You)
ジョージハリスンが作った曲で、公式発表では2作目。
当時付き合っていて、1966年1月に結婚したパティ・ボイドに向けて作った曲です。
ビートルズ史上初めてボリュームペダルを使ったギター演奏をするオリジナル曲になります。
■アナザー・ガール(Another Girl)
ポール・マッカートニーが作った曲。
ベーシストとしてビートルズにいたポールですが、本作ではジョージ・ハリスンのリードギターに加えてポールのリードギターを被せて収録されています。
そのため、ベース&ギターがポール・マッカートニーの担当楽器としてクレジットされるのです。
日本盤シングル「ザ・ナイト・ビフォア(The Night Before)」のB面に収録されています。
■恋のアドバイス(You’re Going To Lose That Girl)
ジョン・レノンがほぼ作り上げ、ポール・マッカートニーが一部手を加えた作品。
しかし、別の人間は「ジョンが作ったものだ」とし、ポール自身は「6:4でジョンが作った」と言い、ジョン本人は「半分しか作っていない」と言っている不思議な作品です。
■涙の乗車券『チケット・トゥ・ライド』(Ticket To Ride)
ジョン・レノンが作った曲。
1965年4月9日にシングル盤で発売され、全英シングルチャートをはじめとする多くのシングルチャートで1位を独占。また、1969年にはカーペンターズがカバーしています。
【B面】
■アクト・ナチュラリー(Act Naturally)
ジョニー・ラッセルとヴォニ・モリソンが作った曲のカバー曲です。
■イッツ・オンリー・ラヴ(It’s Only Love)
ジョン・レノンが作った曲。
作曲当時はタイトルが違い、「That’s a Nice Hat」でした。
作者であるジョンは、この曲を「ビートルズ時代の最も気に入らない曲」と言い放っています。
■ユー・ライク・ミー・トゥ・マッチ(You Like Me Too Much)
ジョージ・ハリスンが作った曲。
即興のようなイントロからの入りや曲調がかなりメロディアスに作られている魅力的な1曲です。
■テル・ミー・ホワット・ユー・シー(Tell Me What You See)
ポール・マッカートニーが作ったとされていますが、本人は作った自覚がなく、ジョン・レノンは「ポールが作った」と言っているにもかかわらず、クレジットにはレノン=マッカートニーとされている曲。
本作は、ビートルズナンバー213曲の中でワースト4の評価を受けており、「ヘルプ!(Help!)」に無理矢理入れ込んだ派生曲だと言われています。
■夢の人(I’ve Just Seen A Face)
ポール・マッカートニーが作った曲。
ビートルズがフォークソングに転向したと噂されてしまった話題曲で、フォークギターメインで作られています。
■イエスタデイ(Yesterday)
ポール・マッカートニーが単独で作成した曲。ビートルズ版はアコースティックバラード曲で、世界で最も多くカバーされた曲としてギネス記録を樹立しています。
■ディジー・ミス・リジー(Dizzy Miss Lizzy)
ラリー・ウィリアムズのカバー曲。音楽評論家からは、ビートルズがカバーした本作は「見苦しい出来損ない」と酷評しています。
「ヘルプ!(Help!)」のレコード高価買取はエコストアレコードへ!
ビートルズ5枚目のアルバム「ヘルプ!(Help!)」。
映画とともに大ヒットしたものの、連続チャートトップを独占するものではなかったため、ビートルズのアルバムとしては低迷期の始まりとなりました。
しかし、シングル盤での「ヘルプ!(Help!)」は絶大な人気を誇っています。
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