クラシック音楽のレコードとしてはよく買取のご依頼を頂戴するチェリスト、ジャクリーヌ・デュ・プレ(Jacqueline du Pre)。
今も昔も世界的に高い人気を集める彼女はその類まれなる演奏の凄さが魅力。他の演奏家にはない素晴らしさがあります。
そんなクラシック音楽のレコード、特にデュ・プレのレコードの処分でお困りではありませんか?
当店は査定歴30年にも渡る年月の中で多くのお客様からレコードを買取してきました。
エコストアレコードがあなたのために美しくも儚く散った天才チェリスト、デュ・プレをご紹介します。
文:福田俊一(Ecostore Records)
知っておきたいデュ・プレとは
ジャクリーヌ・デュ・プレは1945年、イギリス・オックスフォード出身の天才チェリスト。
デュ・プレは幼い頃にラジオを通じて演奏を聴き、チェロを演奏したいと思ったそうです。その後、音楽好きな母親からレッスンを受けた彼女は、5歳の時にはロンドン・チェロ・スクールへ入学し、姉ヒラリーと共に学びました。次第に彼女は天賦の才能を発揮するように。1956年、11歳という若さでギレルミナ・スッジア賞に輝き、その後1961年まで毎年受賞を重ねました。その賞金はギルドホール音楽演劇学校への学費、そして著名なチェリストであるウィリアム・プリース(William Pleeth)の元での個人レッスン費用に充てたそうです。
1958年にデュ・プレ一家はロンドンへと引っ越しすると、翌1959年1月にはクイーンズ大学へと入学。しかし、同年12月には両親から退学させられてしまい、デュ・プレにとっての一般教育はこうして終わってしまいました。1961年、16歳の時にロンドンのウィグモア・ホールでプロとして正式にデビュー。この時はアーネスト・ラッシュの伴奏を得て、ヘンデル/ブラームス/ドビュッシー/ファリャのチェロ・ソナタ、そしてバッハの無伴奏チェロ組曲を演奏。聴衆から高く評価されました。1965年にデュ・プレはジョン・バルビローリ、ロンドン交響楽団と共に「エルガー チェロ協奏曲」をEMIへレコーディング。この録音で彼女の名は一躍世界中へと轟くことに。
21歳の時、デュ・プレはピアニストであり指揮者でもあるダニエル・バレンボイムと出会います。2人は互いに惹かれあい、結婚。その才能と演奏は高く評価されながら、デュ・プレは夫の指揮のもと世界中で演奏を重ねてゆきます。突然、そんなミュージシャンとして絶調にいる彼女に、突然体調の異変が襲います。しかし、病院で診てもらうも体調不良のデュ・プレに反して医師の見解は「異常なし」。
公演をキャンセルするなど、日に日にデュ・プレを蝕む謎の病。その原因が明らかになったのは1973年、彼女が28歳の時のことでした。医師の診断は「多発性硬化症」という難病でした。
1987年、デュ・プレの14年間にも渡る病との闘いは残念ながら終止符を打ちます。とある天才チェリストはまだ42歳という若さでした。しかしながら短い彼女の生涯で産み落とされた数々の名演はレコードの盤面に刻まれ、これからも無くなることはありません。
デュ・プレのレコードをあなたにご紹介
ジャクリーヌ・デュ・プレ / ハイドン:チェロ協奏曲(東芝EMI, 型番:EAC-55037)
ジャクリーヌ・デュ・プレ / ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調 森の静けさ(東芝EMI, 型番:EAC-70185)
ジャクリーヌ・デュ・プレ, バレンボイム / ブラームス チェロ・ソナタ 第1番 & 2番(His Master’s Voice, 型番:ASD 2436)
1968年録音作品 / イギリス盤
ジャクリーヌ・デュ・プレ / ジャクリーヌ・デュ・プレの芸術(東芝EMI, 型番:EACX 98001-17)
国内盤ボックスセット / 帯付き / 17枚組+特典盤
当店ではこちらの商品のやや使用感があるものを7,000円で買取しました。
デュ・プレの中古レコードの買取はエコストアへ
クラシック音楽のレコード処分でお困りですか?
当店はこれまで多数のクラシックのレコード買取を行ってきました。中には高額買取となるものもあります。エコストアレコードの強みは何と言ってもその買取が出来るレコードの幅の広さ。店頭販売だけでなく、ネットを通じて国内外問わずレコードを販売できる仕組みになっているため、他店が買取不可とするものでも買取が可能な場合があります。
「他店では断られたけれどエコストアレコードは買取してくれた」というお客様のお声を聴くこともあります。
状態が良くないために残念ながらお値段が付けられないものでもお品物の無料サービスでの引き取りも行っています。
貴重なジャクリーヌ・デュ・プレの名作の処分をご検討なら、当店の買取受付窓口までお気軽にご相談ください。
筆者: 福田俊一(ふくだ・しゅんいち)
FTF株式会社 制作部/販売部兼務。買取部門のコラムやnoteのほか、販売部門の特集コラムを執筆。大学卒業後にレコード収集に興味を持ち、約15年かけてジャズレーベル、ブルーノートの(ほぼ)すべてのLPをオリジナルで揃えた。
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