中古レコード買取専門店スタッフの筆者ですが、たくさんのレコードを所有するだけあり宅配買取を利用した経験が私にもあります。レコードのことが大好きで、何百枚、何千枚と収集していましたが、収納スペースを考えたときにいくらかレコードを整理しました。「もう聴かないからいいや」と処分したのではなく、次の30枚を手に入れるために手持ちの30枚を手放そうといった発想。レコードに興味がない方には理解してもらえない変わった理屈ですが、レコードコレクターは実はそんなことを考えるのです。
レコード買取を検討している皆さんのために、過去に私が宅配買取サービスを利用したときの感想・体験談をお話ししてみます。
文:福田俊一(Ecostore Records)
宅配買取ってなに?
まず、皆さんはレコードの宅配買取というサービスを知っていますか?<宅配+買取>を行うサービスだとは想像できても、はたして実際にはどんな買取なのでしょうか。
《宅配買取》とは、持ち主が自宅で段ボール箱にレコードを梱包、それを業者に送って買取してもらう方法。つまり、自宅にいながらレコードを売る方法であり、お住まいの地域にレコード店がなくても問題ありません。レコード店が比較的多い都市部でなくとも、地方にお住まいの方もかんたんに確実にレコードを売ることができるのです。
※ちなみに当店エコストアレコードではLPレコード10点以上の買取お申込みであれば【段ボール箱・ガムテープを無料提供】【配送料無料】というサービスになっています。(EPシングル盤であれば50点以上のお申込みで適用)
▼こんな方に宅配買取がおススメ
・お住まいの地域にレコード店がない
・都市部の大型店に買取してほしい
・忙しいので週末しか時間がない
・業者とは<非対面>で売りたい
・できるだけラクにレコードを売りたい
私が宅配買取を利用した感想
私は愛しすぎるあまり、収集を始めて10年近く経つと、気づけば自室に2,000枚ものレコードが溢れていました。音楽自体が好きだったので、レコードで所有するのに全く同じアルバムのCDも持っていて、部屋のなかは足の踏み場もないくらいに混沌としていました。正直いうと、部屋が狭くなってしまって、布団に入って寝ていて、寝返りをうつたびにレコードが入った段ボール箱に手と足がコンとぶつかるのは私自身はまったく嫌ではなかったのです。ただ、7畳の部屋が物だらけだったため、親からは良いようには思われなかったようです。いくら私の親であっても、「コレとコレがかなりのレア盤なんだ」と説明しても「そうなのね」と頷いてくれることはなく、眉間にシワを寄せたままでした。
インターネット検索で宅配買取を知った私。段ボール箱にレコードを梱包するため、一度にまとめて大量に売ることができるそう。選別しながら、手放してもいいと思う300枚ほどを整理して売ることに決めました。休日の時間があるときに中古レコード買取専門店のサイトから申し込み手続き。住所や氏名、売りたいレコードのおおよその点数などをフォーマットに記入して送信します。「梱包に必要な段ボール箱を希望する」という項目にチェックを入れておきました。
申し込んだ日から3日ほど経つと、新品の段ボール箱が4箱 業者から郵送で送られてきました。そして、送ってもらった日にちょうど時間があったので、早速 部屋にあるレコードを段ボール箱に梱包。1箱にだいたい60〜70枚くらいレコードを収納できるので送付してもらった4箱でぴったりでした。すべて梱包し終わったら最後にガムテープで封をして、同じく一緒に送られてきた伝票に記入のうえ、箱に貼り付けて完了。ここまでかかった時間は1時間くらいでしょうか。そのあと、指定された配送業者に電話をかけて集荷、数日後に買取専門店に届いたようで、査定完了のメール連絡がきたのはさらに2週間ほど後のことでした。
届いたメールには300枚のレコードそれぞれの買取金額の記載があります。リストを1点ずつ見てみると、思っていたよりも詳しい専門知識があるようで珍しいものはしっかりと高く評価されていたみたい。稀少価値が低いレコードは数十円、数百円のものもありましたが、俗に言われるレア盤もあったため買取額が5桁のものがちょこちょこあってびっくり。「査定額に了承します」と業者にメールで返信したところ、数日後には銀行口座に金額が振り込まれていました。一連の手順は思っていたよりラクでスムーズに進んでゆきましたよ。
レコードの宅配買取はとても便利だった
結論から言うと、宅配買取のサービスには大満足。初めて使うまえは勝手がわからず、どんなものか想像がつきませんでした。でも、実際に利用してみて最も強く感じたことは「お手軽だった」ということ。不要なレコードの整理・処分を検討しているけど、「大変そうだな」とお考えの方がもしいたら、ぜひとも宅配買取を一度利用して体験してもらいたいです。レコード買取の難しいイメージが払拭されて、きっと気楽・手軽に感じると思いますよ。
筆者: 福田俊一(ふくだ・しゅんいち)
FTF株式会社 制作部/販売部兼務。買取部門のコラムやnoteのほか、販売部門の特集コラムを執筆。大学卒業後にレコード収集に興味を持ち、約15年かけてジャズレーベル、ブルーノートの(ほぼ)すべてのLPをオリジナルで揃えた。
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