外国のレコード(輸入盤と呼ばれることもある)はジャケットもレコードのラベルもアルファベットだらけでどこの国で製造されたものかわからないことはありませんか?
レコードを買取する際には製造された国によって査定額も大きく変わります。輸入盤であるのか、もしくは国内盤であるのかはそのくらい大切な要素なのです。金額がゼロが一つ二つ違ってくることもあります。それは、もちろん店頭などでの売値も大きく変わることも意味しています。
レコードに慣れてしまえばジャケットを触った瞬間に「これはヨーロッパのレコード」、「これはアメリカのレコードかな」というような“勘”が養われてゆくこともありますが、そこまでのスキルが身に付くにはとても多くの経験が必要になってきます。そこまでの技量を身に付けるのは大変なことなので、今回のコラムではその“勘”を研ぎ澄ますためのプレス国を知るコツを伝授しましょう。
ジャケットから知る!
レコードにとって、ジャケット(またはカバーともいいます)は顔のような存在です。ジャケットデザインを見ただけでそのアルバムの音楽が聞こえてくる方なら、きっとジャケットの隅々まで見たことがあるのではないでしょうか。全部とは言い切れませんが、かなりの確率で生産国がジャケット裏に記載されていることが高いのです。
例として一枚のレコードを取り上げてみます。アメリカ人女性ジャズシンガー、Blossom Dearie (ブロッサム・ディアリー)が1957年にVerveというレコード会社からリリースした名盤『Blossom Dearie (規格番号: MG V-2037)』を見てみましょう。
*ジャケット表面
*ジャケット裏面
レコードのジャケット裏面にはライナーノートという当時の評論家などによる解説がかかれていることがほとんどで、他は収録曲のリスト、参加ミュージシャンなどが印刷されています。これらの情報はよく見ていれば楽しむことができますね。
しかし、もう一つ上のレベルのアナログファンになるにはここに着目することをお勧めしたいのです。それはカバー裏面に記載されている情報からプレス国(生産国)を判別することです。
上の画像はさきほどの作品のジャケット裏面右下にある小さい印刷を拡大したものです。Printed in U.S.A. と書かれているのが分かります。つまり、画像にあるこのレコードはアメリカ盤ということが分かるのです。レコード一枚を手に取ったとき、ふとここに目が行くあなたはずばりレコードのスペシャリストといえるでしょう。
ラベルからも知る!
次にレコード盤のラベル部分にも注目してみましょう。取り上げるのは先ほどと同じ作品です。
*ラベル面
こちらはそのラベルの右下部分を拡大したものです。
画像の中央あたりに、曲名の印刷に対して斜めの文字で MADE IN U.S.A. とあるのが分かりますか?ここからもこのレコードはアメリカ盤ということがわかりますね。
まとめ
レコードのプレス国判別方法はいかがでしたか?このようにしてジャケットと盤の鑑定をすることにより、どこの国で製造されたレコードなのかを判断することができるのです。この習慣さえ身についてしまえば、外国盤のレコードを手に取ったときにどこの国のレコードかは大体わかるようになるはずです。
買い取りの相談を業者とする際にも、「アメリカ盤のレコードを持っていて、買い取ってほしいのだけど」と伝えられれば業者もある程度どのくらいの価値があるレコードをお客様が売ってくれようとしているのかイメージしやすいのです。
外国の音楽であれば、外国のレコードの方が貴重なことがほとんどです。レコードの生まれ故郷を知ったら、よりその音楽やレコードを愛せると思います。
エコストアレコードならあなたの持っているレコードがどこの国のものであろうと他社よりも高値で買取します。ぜひお気軽にご相談ください。
番外編: コレ、どこのプレス?
ここで皆さんにちょっとした問題を出します。
下に5枚 レコードのラベルの画像を並べました。さきほど教えた判別方法で、それぞれどこの国のレコードなのかを当ててみてください。これさえわかるようになればあなたも立派なレコード通と言えるでしょう。
問題1
問題2
問題3
問題4
問題5
答えは↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
答え:
問題1? イギリス MADE IN ENGLAND (左上に記載あり)
問題2? スウェーデン MADE IN SWEDEN (下部に記載あり)
問題3? オランダ MADE IN HOLLAND (右下に記載あり)
問題4? オランダ MADE IN HOLLAND (右上に記載あり)
問題5? ヨーロッパ MADE IN THE E.U. (左中央に記載あり)