ランキング形式で中古レコード買取について解説します

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レコード買取についてのコラム

ランキング形式で中古レコード買取について解説します

ランキング形式で中古レコード買取について解説します

更新日:2024年1月9日

 

ランキングにするなら、どんな中古レコードが高価買取されているのか疑問に思ったことはありませんか?

レコードの買取においてはある程度の傾向がみられます。例えば、音楽のジャンルによっても高く売れるものがあったり、値段が付きにくいものがあったりします。また、LP盤であったり7インチシングルレコードだったりというような、レコードの種類(形式)によっても違いは生まれます。ただし、その価格差はあくまでも特徴として参考になるものであって、必ずしもそうだというわけでは決してありません。状態によって買取額は変わるのはもちろん、物によって高くなったり安くなったりするのもごく自然なことです。

今回の買取コラムでは、「買取価格が高額・どちらかというと安め」といったことをランキング形式でレコードに深い知識をまだ持っていないような方にも分かりやすく解説してみます。

 

文:福田俊一(Ecostore Records)
 
 

レコードって、種類によって買取額って変わる?

 

レコードは同じように見えますが、大きさなどによって種類があり呼び名も変わります。

 
▼12インチLPレコード、LP盤
 
レコードに詳しくはない方でも知っている最もポピュラーな大きさのレコード。レコード盤の大きさは12インチ(約30cm)で、複数曲収録されているアルバム作品が主となります。A面B面 両面合わせれば40分ほどの音楽が収録されます。中古レコードとしては一番数が多い種類のレコードでもあります。通常、毎分33回転のスピードで再生されるよう作られています。

 
▼7インチレコード、シングルレコード、EP盤、ドーナツ盤
 

このレコードの大きさはその名の通り7インチ(約18cm)で、片面1曲のみ収録されていることがほとんどです。邦楽であれ洋楽であれ、日本盤の7インチレコードには独自のジャケット・カバーが付いているのが特徴です。海外の7インチにはジャケットが元々ついていない状態(レコード盤のみということ)で売られることもよくあるので、外国のアナログレコード愛好家にとっては「洋楽の日本盤7インチレコード」がとても新鮮で魅力的らしく、熱心に収集する人もいます。通常、毎分45回転のスピードで再生します。

 

▼10インチLPレコード
 
レコードの大きさが10インチ(約25cm)で、A面B面 両面合わせれば30分ほどの音楽が収録されています。1950年代初期の音楽のレコードなどには多くみられる大きさです。邦楽のレコードであっても10インチレコードは、その古さ故にとても貴重で高額になるものがあります。

最近のミュージシャンがその小ぶりな形の可愛らしさから10インチのレコードを発売することもあります。

 
▼12インチ・シングルレコード
 
このレコードの大きさはLP盤と同じ12インチですが、1、2曲のみを収録したシングル盤です。レコードの盤面を広く使って音楽が音溝に刻まれているため、アルバム作品に収められたヴァージョンより音に迫力があります。(音圧が高いとも表現される)

12インチシングル盤が多いジャンルとしてはロックやポップ、ディスコなどですが、近年のヒップホップ・テクノなどのクラブミュージックにもごく一般的な存在でたくさんあります。

 
▼SP盤
 
大きさが12インチや10インチのもので、戦前に主流だった蓄音機用のレコードのこと。毎分78回転で再生されます。手に持ってみるとずっしりと重みがあり、ヒヤッとした冷たさすら感じるくらい硬質な素材でできており、とても割れやすいので丁寧に扱う必要があるのが特徴です。

 

レコードの種類によって買取額は変わるのか?

 

レコードを買取する際は、人気が高い・売れ筋かどうか、または稀少なものかそうでないかが最も重要視されるポイントなので「LP盤だから安い・高い」ということは全くありません。しかしながら、さきほど挙げたレコードの種類によってもその傾向があるように感じられます。

ここで、レコードの種類によってどのような特徴があるのかとともにランキング形式で一緒にみてみましょう。

 

※以下のランキングはあくまでレコード買取での印象としての表現であり、買取実績データに忠実に基づいたランキングではありませんのでご理解ください。

 

■高価買取が期待できるランキング

 

LP盤

 


※Hank Mobley / Soul Station (型番:BLP 4031、米 BLUE NOTE 1960年発売)
 

LPレコードにはアルバム作品がほとんどで、「1枚のシングル盤を買うよりも、1枚のLP盤を買ってたくさんの曲を楽しみたい」という方が多いのではないでしょうか。そのため、単純にとても数が多い物だとはいえ、中古レコード市場でも一番見かけるレコードでもあります。

 

買取価格としても1枚当たりの単価は全種類のなかで最も高いものです。
 

10インチ盤
 

中古レコード市場においては、10インチ盤の流通量は通常のLP盤と比べると数は圧倒的に少ない印象です。それは洋楽・邦楽問わずいえることです。

例えば、ジャズの10インチの輸入盤レコードはとても高額なものが多くあります。非常に古いもの、1950年代初期に製造されていたものが現在でも致命的な傷もつかずに良好な状態を保っているものがとても珍しく価値があるのです。

 


※Fats Navarro / Memorial Album (型番:BLP 5004、米 BLUE NOTE 1951年発売)
 
 

7インチレコード
 

7インチレコードには一曲程度しか収録されていません。そのため、販売価格もLP盤の音楽作品よりも販売単価はどちらかというと安めな印象です。よって、買取額もLP盤よりは安めになってしまう可能性も否定できません。

しかし、シングル盤特有の“音圧の高さ(音に迫力があるということ)”にLP盤で聴くよりもレコードとしての価値や良さを見出して7インチレコードを集めることが大好きなアナログ盤ファンがたくさんいます。一見ありふれたような日本盤レコードであっても7インチとしては稀少な作品で、なおかつ状態も好ましいものであれば、思わずあっと驚くような高額買取もあります。保存状態ももちろん大きく関わりますが、内容によって買取額も大きく変動するレコードの種類です。

 

 

レッド・ツェッペリンの『移民の歌(型番:DT 1180、日本グラモフォン)』は1970年に発表された日本盤のシングルレコード。様々な事情があり残念ながら発売中止の憂き目にあい、回収されてしまった不運の一枚です。とても有名なアーティストですので中古レコード店でごく普通に見かけそうな作品のようにみえますがそんなことはなく、大変稀少なレコードとしてファンの注目を集める存在です。

当店エコストアレコードは昨年、こちらのレコードを驚くことなかれ300,000円(30万円!)で買取致しました。

 

SP盤
 

SP盤は実は再生出来るプレーヤーを所有なさっている方が少ないこともありお値段は付きにくい傾向にあります。

それならとそのまま廃棄してしまってはいけません。その中にもとても珍しい一枚があるかもしれないからです。SP盤の買取ならまずは当店までご相談ください。
 

 
 

まとめ

 

中古レコードはとても奥深い世界です。1000人が「その音楽を好き」と言ったからといって必ずしも高額になるとは限りません。逆に、100人のうち3人だけが「そのレコードを欲しい」と言っただけでもとても高い金額で取引されることもあります。この業界に身を置く私達でも驚くことがあるくらい奥が深い世界です。12インチのレコードであれ7インチのレコードであれ、その貴重さ・珍しさと内容、そして状態によって大きく変化してゆくのです。そして、当然 音楽ファンからの需要によっても相場も少しづつ変わってゆくものもあります。それを人気と呼ぶのです。

そうは言っても、もちろん安定した相場があるものもあります。レコードはすべてが高い買取額になるわけではなく、すべてが安い買取額になるわけではありません。その間の”層”に位置づけられた音楽作品のレコードが変動します。

あなたは不要なレコードの処分を検討していませんか?

ホコリを被って聴かれることもなく棚で静かに眠っているレコードたちは悲しい思いをしているかもしれません。ましてや、そのままになっていつか引っ越しの際にゴミとして廃棄される運命ならば、悲しいのはレコード自身だけでなく、私達 音楽を愛する世界中のレコード愛好家も同じこと。

あなたがお持ちのもう聴くことのないレコードを棚から出して、当店へ売って現金にしてみませんか?びっくりするような一枚がその棚で眠っているかもしれません。分からないことは当店のスタッフが丁寧に対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。

 
 

福田俊一のアバター

筆者: 福田俊一(ふくだ・しゅんいち)

FTF株式会社 制作部/販売部兼務。買取部門のコラムやnoteのほか、販売部門の特集コラムを執筆。大学卒業後にレコード収集に興味を持ち、約15年かけてジャズレーベル、ブルーノートの(ほぼ)すべてのLPをオリジナルで揃えた。

 
 

 

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