イギリスでの6枚目の公式アルバム「ラバー・ソウル(Rubber Soul)」は、相変わらずの大人気を誇ったビートルズであるにもかかわらず、売り上げの低迷期とも言える1965年最後のアルバム。
イギリス国内通算6枚目、アメリカではこの「ラバー・ソウル(Rubber Soul)」が11枚目の発売となりました。
今回はそんな「ラバー・ソウル(Rubber Soul)」の情報と、The Beatlesの実際に高価買取されているレコードの特徴をご紹介します。
ラバー・ソウル(Rubber Soul)とは?
「ラバー・ソウル(Rubber Soul)」は、1965年12月3日に発売されたビートルズ6枚目のアルバム。
本作は10月12日から11月15日のおよそ1ヶ月間かけてレコーディングされました。
レコーディングの際、シタールやシャンソン風のギターライン、ファジーなベースにバロック音楽風ピアノソロなど、これまでのビートルズとは違った音楽の方向を志向。
従来のリバプール・サウンドを脱却するための試行錯誤で、後にジョン・レノンは「ラバー・ソウルは大麻アルバムだ」と中毒性のある音楽になっていると語っています。
タイトルの「ラバー・ソウル」は、ローリング・ストーンズを揶揄したブルーマンズの言葉「プラスティック・ソウル=紛い物」にあやかってポール・マッカートニーが考案。
雑誌のインタビュー時にも、ポールはこのことを口走っており、1996年「ザ・ビートルズ・アンソロジー2」に収録されている「アイム・ダウン」にインタビューの呟きが残っています。
「ラバー・ソウル(Rubber Soul)」は、これまでのビートルズ音楽ではない世界鑑を見せているのが特徴。
その最たる部分は、録音した音の出し方にあります。
これまでステレオ・モノラルの併売を行ってきたビートルズですが、初期頃のアルバムはモノラル盤がメインでした。
最近のセールスの伸びが今ひとつだったこともあり、本作では初心にかえってモノラル・ミックス・ダウンに重点を置いて制作されています。
また、収録の仕方自体もアナログな方法を採用。
4トラックテープでの録音が可能となっていたことで、通常のバンド配置(Voを中央、楽器を左右に分ける)での録音を前作「HELP!」まで行ってきました。
しかし、本作では4トラックを用いながらもボーカルと楽器を左右に分け、中央には何も配置しない形でステレオ・ミックスされています。
高価買取されるThe Beatlesのレコードの特徴について
世界的に人気のあるバンドとなったビートルズでも、生産枚数が少ないレコードは存在。
中には200枚しか生産されていない超レアレコードがあるほどです。
そして、それこそがビートルズ史上最も希少価値の高い「ブッチャー・カバー」。
アメリカで発売予定でしたが、発売直前になってレコード会社が回収しました。
アメリカとしては、かなり過激なジャケットデザイン(バラバラになった赤ちゃんのドールと動物の肉片を持つ白衣を着たビートルズ)を嫌って回収されましたが、イギリスでは同じデザインのジャケットで通常通り販売。
フライングリリース・回収要請無視を決め込んだアメリカ盤は、たった200枚だけ出回りました。
「ラバー・ソウル(Rubber Soul)」を大解剖!
イギリス盤とアメリカ盤でB面の曲に違いがあります。
-収録曲-
【A面】
夢の人(I’ve Just Seen a Face)
前作アルバム「HELP!」にも収録されている「夢の人(I’ve Just Seen a Face)」がオープニングトラック。
ポール・マッカートニーが作った曲で、4本のアコースティックギターによって展開されています。
ノルウェーの森(ノーウェジアン・ウッド)(Norwegian Wood [This Bird Has Flown])
ジョン・レノンが作った曲で、一部ポール・マッカートニーにより手が加えられ、ポップミュージックで初めてシタールを使った作品。
2本目の出演映画「ヘルプ!4人はアイドル」でインドレストランのシーンを撮影中、ジョージ・ハリスンがシタールに興味を持ったことで採用されました。
ユー・ウォント・シー・ミー(You Won’t See Me)
ポール・マッカートニーが作った曲。
当時の婚約者「ジェーン・アッシャー」との関係をテーマとしていて、女性は家を守るべきという保守的なポールに対し、ジェーンは舞台からのオファーを受けたことで関係が悪化しました。
連絡すら取れない状況を表しています。
嘘つき女(Think For Yourself)
ジョージ・ハリスンが作った曲。
ファジーなベースがアクセントとなっていて、これまでのクリーントーンなビートルズサウンドから一新しています。
愛のことば(The Word)
ジョン・レノンとポール・マッカートニーの共作。
マリファナを吸いながら作り上げたという、これまでにはない試みで出来上がった一曲です。
ミッシェル(Michelle)
ポール・マッカートニーが大筋を作り、ミドルエイトはジョン・レノンが書き上げた曲。
1967年第9回グラミー賞で最優秀楽曲賞を獲得しました。
【イギリス盤B面】
消えた恋(What Goes on)
作者にビートルズ史上唯一「レノン=マッカートニー=スターキー」のクレジットが入った曲。
リンゴ・スターの本名「リチャード・スターキー」から、ジョン、ポール、リンゴの3名が作り上げたものとされています。
ガール(Girl)
ジョン・レノンが作った曲。
ビーチ・ボーイズの影響を受けている箇所がありますが、同じようにしたくなかったということでポールとジョージは「tit=おっぱい」と歌っている部分があります。
君はいずこへ(I’m Looking Through You)
ポール・マッカートニーが作った曲。
「ユー・ウォント・シー・ミー(You Won’t See Me)」同様、ポールの失恋について書かれています。
イン・マイ・ライフ(In My Life)
ジョン・レノンとポール・マッカートニーの共作ですが、二人でこの曲に対する優先度に食い違いがある曲。
プロデューサーのジョージ・マーティンのピアノソロが印象的で、チェンバロのような響きに聴こえるようにテープ速度が変更されています。
ウェイト(Wait)
この曲もジョン・レノンとポール・マッカートニーの共作ですが、双方ともに「あっちが書いた」と主張し合った曲。
前作「HELP!」で使用された曲ですが、収録曲が足りないということで採用されました。
恋をするなら(If I Needed Someone)
翌年結婚する「パティ・ボイド」のために、ジョージ・ハリスンが作った曲です。
浮気娘(Run For Your Life)
ジョンレノンが作った曲。
エルヴィス・プレスリーの歌から歌詞を拝借していて、ジョンはこの歌を「ビートルズで最も嫌いな曲」と評しています。
【アメリカ盤B面】
イッツ・オンリー・ラヴ(It’s Only Love)
ジョンレノンが作った曲です。
アメリカ盤のみの収録で、作ったジョン本人は、本作の詞が「最も嫌いだ」と言っています。
ガール(Girl)
君はいずこへ(I’m Looking Through You)
イン・マイ・ライフ(In My Life)
ウェイト(Wait)
浮気娘(Run For Your Life)
「ラバー・ソウル(Rubber Soul)」のレコード高価買取はエコストアレコードへ!
ビートルズが音楽性をガラッと変えて、新たな試みに打って出た「ラバー・ソウル(Rubber Soul)」。
ビートルズというブランドがあってこそ成立しましたが、本来のビートルズサウンドとは全く違うものとなりました。
まさに折り返し地点となった6作目のアルバムは、まさに彼らの折り返し地点となったのです。
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