ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)は、世界的に有名なジャズピアニストのひとりです。ジャズプレイヤーとして独自の音楽性を確立し、現代でも大勢の人から愛されています。そして、ハンコックが世に出したレコードには、需要があります。この記事では、そのハンコックの経歴と、どういったレコードが買取市場で人気なのかを解説していきます。
ハービー・ハンコックの経歴を紹介!名門ブルーノートからデビューしたピアニスト
ハービー・ハンコックは、1940年にアメリカのイリノイ州、シカゴで生まれました。7歳の時にピアノを習い始め、11歳でシカゴ交響楽団との共演を果たしています。シカゴ交響楽団は、アメリカの5大オーケストラのひとつであり、世界でもトップクラスのオーケストラでもあります。そのシカゴ交響楽団と共演したハンコックは、しばらくクラシック音楽に傾倒します。そして、高校時代に、オスカー・ピーターソンやビル・エヴァンスの影響を受け、ジャズにのめり込みます。
高校を卒業したハンコックは、アイオワ州にあるグリネル大学で、音楽と電気工学を専攻します。そして、大学を卒業してからはニューヨークに移り住み、郵便配達の仕事で生計を立てながら、クラブやスタジオで活躍することとなります。そのハンコックに転機が訪れたのは、1960年です。ジャズトランペット奏者であるドナルド・バードが集めたメンバーの一員として、プロのジャズ奏者となります。その後、バードから、伝統的なジャズレーベルであるブルーノートを紹介され、初のアルバムである「テイキン・オフ」を世に出し、ジャス奏者としてのデビューを果たしました。
「テイキン・オフ」は、ハンコックのオリジナル曲6曲で構成されています。その中の1つである「ウォーターメロン・マン」は、コンガ奏者であるモンゴ・サンタマリアによってカバーされ、全米で第10位となる大ヒットを記録しました。そのことがきっかけで、「ウォーターメロン・マン」の生みの親であるハンコックも、脚光を浴びることとなります。1960年代のハンコックは、ジャズトランペット奏者であるマイルス・デイヴィスのグループに参加したり、映画のサウンドトラックを担当したり、複数のアルバムを制作したりと、精力的に活動しています。
1969年には、ハンコックはブルーノートからレーベルを移籍し、幅広いジャンルから音楽性を取り込むようになります。中でもエレクトリックサウンドを積極的に使用していて、「アコースティックピアノは弾けない」と揶揄されたこともあるほどです。しかし、あくまでも音楽性の追求のひとつとして、エレクトリックサウンドを取り込んだだけでした。そして、当時の音楽シーンに疑問を投げかけるアルバム、「ヘッドハンターズ」を作っています。
1980年代に入ると、ハンコックは新しくヒップホップジャンルを取り入れるようになります。クラブミュージックに代表されるDJスクラッチの音を積極的に使用した曲が、アメリカだけでなく世界中でヒットします。そのような輝かしい実績によって、ハンコックは1983年、グラミー賞の「最優秀リズム・アンド・ブルース・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞」を受賞しています。さらに、1984年と1987年にもグラミー賞を受賞し、ハンコックは1980年代だけで3度のグラミー賞を受賞したことになります。
1990年代以降のハンコックは、ジャズプレイヤーとして精力的に活動しています。現代曲をジャズ風にアレンジしたアルバムを制作したり、マイルス・デイヴィスとジョン・コルトレーンの2大ジャズプレイヤーの生誕75周年を記念してツアーを行ったりしました。そして、2008年には、ジャズ界では43年ぶりの快挙となる、グラミー賞の「最優秀アルバム賞」受賞を果たしています。2010年には、自身の生誕70周年を記念したアルバム「イマジン・プロジェクト」を制作し、幅広いアーティストが参加しています。
買取市場で人気を集めているハービー・ハンコックの名盤とは?
ハービー・ハンコックのレコードは、現代でもジャズファンから高い人気を集めています。中でも「ザ・ニュー・スタンダード」は、他のアーティストの名曲に、ハンコックらしいジャズアレンジを加えたということで人気があります。また、ハンコックの初期の作品である「テイキン・オフ」や「処女航海」などの人気も高いです。さらに、コアなハンコックのファンからは、問題作と呼ばれることも多い、「ヘッドハンターズ」のレコードも好まれています。
買取市場で人気のあるハービー・ハンコックのレコード
テイキン・オフ Takin’ Off, Blue Note BLP 4109
ハンコックが初めて世に出した、オリジナル曲後世のアルバムです。中でも「ウォーターメロン・マン」は、初期の楽曲でありながら、ハンコックの代表作とされることが多いです。
処女航海 Maiden Voyage, Blue Note BLP 4195
ハンコックが、世界的に有名なジャズプレイヤーであるマイルス・デイヴィスのメンバーであった頃に作られたアルバムです。世に出た段階で高い評価を得ていて、このアルバムによって、ジャズプレイヤーとしてのハンコックの立場が不動のものとなっています。
ヘッドハンターズ Head Hunters, Columbia KC 32731
エレクトリックサウンドを取り入れたことが大きな特徴となる、ハンコックの代表アルバムのひとつです。「ウォーターメロン・マン」などの名曲を新しくアレンジし直しているのが特徴で、当時のファンからは賛否両論されました。しかし、高い評価をしているファンも大勢います。
フューチャー・ショック Future Shock, Columbia FC 38814
ジャズにヒップホップの要素を取り入れている楽曲で、個性的なアルバムとなっています。しかし、世界からの評価は高く、トップ50にランクインしている国が数多くあります。そして、長い売り上げを記録しているのが特徴のアルバムで、アメリカレコード協会からプラチナディスクとして認定されています。
ザ・ニュー・スタンダード The New Standard, Verve LP-43170
現代曲をジャズアレンジした楽曲が収録されているアルバムで、ハンコックのオリジナル曲は1曲のみです。残りは全て他のアーティストの楽曲をアレンジしたものとなっています。ニルヴァーナやビートルズなどのロックバンドを中心に、幅広いアーティストの曲が採用されています。
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