1970年代に音楽シーンに登場し、テクノポップで一大旋風を巻き起こしたクラフトワーク(Kraftwerk)を覚えていますか?彼らのレコードにもまた、買取で高くなる作品があります。
発売当初、あまり聴きなれないクラフトワークという名のバンド、レコード店で興味を持ってあなたも思わず購入しましたね。あれから40年という年月が経ちましたが、未だに聴いていますか?それとも、聴くことなく物置でただ眠っていますか?
クラフトワークは今も世界的に人気が高いグループ。レコードという側面から見ても、ドイツのグループであることでドイツ盤オリジナル(初版)も人気ですし、帯が付いた日本盤レコードも需要があります。中古市場でまだまだ売れるということで、実はクラフトワークのレコードは買取で値がつきやすい部類にあります。その中には高価買取されるものまであります。
今回は、2021年に「ロックの殿堂」入りも果たしたドイツが生んだテクノポップバンド、クラフトワークの人気レコード作品をご紹介します。
文:福田俊一(Ecostore Records)
クラフトワークとは?
クラフトワークは1969年、ラルフ・ヒュッターとフローリアン・シュナイダーによってドイツ・デュッセルドルフで結成されたバンド。彼らはエレクトロニック・ミュージックを広めた、同音楽ジャンルで初めて成功したバンドとして知られています。1960年代末から1970年代初頭にかけて西ドイツで誕生した、実験的ロックバンドであるクラウトロックシーンの一員として活動。『アウトバーン(Autobahn, 1974年)』の商業的成功を皮切りに、『ヨーロッパ特急(Trans Europe Express, 1977年)』、『人間解体(The Man Machine, 1978年)』、『コンピューター・ワールド(Computer World, 1981年)』とヒットを飛ばしてゆきます。彼らは、ポップミュージックにシンセサイザー等を多用した電子音楽を融合させ、「ロボット・ポップ」というユニークな音楽スタイルを確立。斬新かつ画期的ともいえる、新しい風を当時の音楽界に吹かせました。ここ日本ではテクノポップという呼び方が度々使われますが、クラフトワークはまさしくそのジャンルのパイオニアだと言われています。彼らの音楽は、シンセポップ、ヒップホップ、テクノなど、後に多くのアーティストに影響を与えることに。そのことからもクラフトワークが音楽史においてどれだけ偉大な存在だったか、容易に分かるでしょう。
2000年以降も彼らの作品はCDやレコードで再発されています。つまり、それはクラフトワークの人気が衰退することなく、現在でも高い需要があることを意味しています。彼らの全盛期にリリースされた当時のレコードだって人気。中には高い金額で買取されている作品もあるほどなのです。
クラフトワーク人気盤レコードをちょっとだけ公開
Kraftwerk / Radio-Aktivitat(Kling Klang, 型番:1C 062-82 087)
1975年発表。英語表記:Radio-Activity。
クラフトワークにとって5枚目となるスタジオ・アルバム。本作は「放射能」と「ラジオ電波」をテーマとし、シンセサイザーを駆使したサウンドが特徴。タイトル曲である「Radioactivity」は、2012年に日本のイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)がカバーしたことも有名な楽曲です。
Kraftwerk / Trans Europa Express(Kling Klang, 型番:1C 064-82 306)
1977年発表。英語表記:Trans Europe Express。
Kraftwerk / Computerwelt(Kling Klang, 型番:1C 064-46 311)
1981年発表。英語表記:Computer World。
本作は社会におけるコンピューターの台頭をテーマとして取り上げた一枚。まだ見ぬ21世紀を予感させる、クラフトワークならではのコンピューター・ミュージックが縦横無尽に展開されます。
世界的に注目されるクラフトワークの日本盤レコード
クラフトワーク / アウトバーン Autobahn(Philips, 型番:BT-8103)
1979年発売日本国内盤(作品発表は1974年)。
彼らにとって4枚目となったアルバム。その名の通り、ドイツの高速道路「アウトバーン」にインスピレーションを受けて制作されました。後に有名になる反復リズムが特徴的なエレクトロニック・サウンドを演奏した最初の作品。イギリスやアメリカでヒットを記録し、クラフトワークの名を世に広く知らしめた永遠の名作です。
クラフトワーク / 人間解体 The Man Machine(Capitol, 型番:ECS-81083)
1978年発売。
クラフトワークにとって7枚目となるアルバム。ラルフ・ヒュッター、フローリアン・シュナイダーと並んで、初めてカール・バルトスの名が作曲者としてクレジットされたました。ロボットと人間の融合を題材にし、何とも彼ららしい独特な世界観を提示する人気作品。リリース当初こそ振るいませんでしたが、4年後である1982年2月には全英音楽でチャートで最高9位となるヒットを記録。こちらの作品も今だに需要が高く、帯付き日本盤レコードは世界的にも需要が高まっています。
当店ではこちらの帯付き日本国内盤レコードの美品を1,500円で買取しています。
クラフトワーク / エレクトリック・カフェ Electric Cafe(EMI, 型番:EMS-91205)
1986年発売。
前作『コンピューター・ワールド』から5年の月日を経てリリースされた、クラフトワーク通算9作目。2009年には「テクノ・ポップ」とタイトルを変えて再発されたことも記憶に新しい一枚です。
クラフトワークのレコードを売るなら今がベスト
このコラムを読んで、昔聴いたクラフトワークのレコードを売ってみようと考えた方も少なくはないはず。1970年代から1980年代、若しくはそれ以降も、クラフトワークは音楽シーンに衝撃ともいえる大きな影響を与えてきました。当時レコードもヒットし、音楽好き仲間の間で話題を呼びましたね。そうしてレコードを買ってみた、という方もいるのではないでしょうか。
あなたが持つそのクラフトワークのレコード、今なら高く売れるかもしれません。
レコードというのは人気がありつつ、なお且つ珍しい、希少性の高いものが高価買取される傾向にあります。つまり、需要が供給を上回れば、どんなアーティストのレコードでも高額で取引される可能性があるのです。
特にここ最近は、かつてレコードを聴いていた世代がまた聴くようになったのに加え、これまで親しみがなかった今の若い世代もレコードに興味を持ち聴く人が増えたようです。中古レコード店の店頭も活気があり、老若男女問わずあらゆる人たちがお目当ての品物を一生懸命探しています。その中にクラフトワークのレコードも当然あるわけです。
そのような観点からも、クラフトワークのレコードの売却をご検討であれば今こそ一番良いタイミングだといえます。再ブーム到来によりレコード買取店も増える中、どの業者へ売るのがいいのか迷う方も多くいらっしゃいます。査定歴30年を誇る当店にご依頼いただければ、あなたにも絶対にご満足いただけるでしょう。貴重なレコードの査定は、買取実績も豊富なエコストアレコードに迷わずお任せください。
筆者: 福田俊一(ふくだ・しゅんいち)
FTF株式会社 制作部/販売部兼務。買取部門のコラムやnoteのほか、販売部門の特集コラムを執筆。大学卒業後にレコード収集に興味を持ち、約15年かけてジャズレーベル、ブルーノートの(ほぼ)すべてのLPをオリジナルで揃えた。
※本サイトに掲載されている記事の著作権はFTF株式会社に帰属します。投稿した記事のリライトの可能性が高い場合は顧問弁護士と協議の上、即日中に法的な処置を行います。