80年代から90年代にかけてのUSヒップホップを語るうえで、ビースティ・ボーイズ(Beastie Boys)は外せません。彼らはジャンルにこだわらない柔軟な音楽性で多くのファンを獲得しました。さらに、政治的なメッセージを発信することも恐れなかったアーティストでもあります。この記事では、ビースティ・ボーイズの経歴や買取市場で注目されているレコード作品などを解説します。
ビースティ・ボーイズのプロフィールや音楽性は?
1978年、ビースティ・ボーイズはニューヨークで結成されました。当初のバンド名は「ヤング・アボリジニーズ」で、音楽的にもハードコア・パンクが中心でした。1981年に改名したビースティー・ボーイズは1983年からヒップホップ・ユニットとして方向転換します。メンバーはキング・アドロック、MCA、マイクDの3人になり、ラップソングの制作を積極的に行い始めました。数々の大物アーティストから実力を認められたビースティー・ボーイズは、ライブの前座や自主製作の音源などで音楽ファンから評価されていきます。そして、1986年のデビューアルバム「ライセンス・トゥ・イル」でブレイクを果たしました。
「ライセンス・トゥ・イル」は黒人的なグルーブではなく、ロックやパンクの影響下にあるビートで占められています。ジャンルを横断するような音楽性は称賛を集め、ビースティー・ボーイズは商業的成功を手中に収めました。90年代には「イル・コミュニケーション」「ハロー・ナスティ」の2枚のアルバムが大ヒットし、世界的なグループへと成長します。2004年のアルバム「トゥ・ザ・5ボローズ」リリース時には、日本のロックフェスでヘッドライナーも務めました。
ビースティー・ボーイズは順調なキャリアを歩んでいたものの、2012年5月4日、MCAが癌で他界しました。そして、残されたメンバーたちは「ビースティー・ボーイズとしてのライブ活動を休止する」と発表します。グループは実質上の解散となってしまいました。それでも、ビースティー・ボーイズの作品は世代を超えて、世界中で愛され続けています。
ビースティ・ボーイズで人気があるレコードの特徴は?
1980~90年代にかけて、ビースティ・ボーイズが発表してきたスタジオアルバムは傑作ぞろいです。特に、デビューアルバムの「ライセンス・トゥ・イル」、最高傑作の呼び声が高い「イル・コミュニケーション」は根強い支持を集めてきました。さらに、2004年の「トゥ・ザ・5ボローズ」もヒットシングルが多く、買取市場での人気は絶えません。これらのアルバムはCDや配信でも聴けるものの、「良い音質で楽しみたい」というリスナーはたくさんいます。さらに、ビースティ・ボーイズのようなビッグネームはクラブでも頻繁にプレイされているので、レコードを探しているDJも多いのです。
ビースティー・ボーイズで特に評価の高いレコード5選
ここからは、ビースティー・ボーイズのレコードで評価の高い5枚を紹介します。
「ライセンスト・トゥ・イル(Def Jam, 28AP 3278)」
記念すべきビースティー・ボーイズのデビュー作であり、ビルボードチャートで初めて1位を獲得したラップアルバムの日本国内盤です。ロックナンバーからサンプリングしつつ、ハードでポップなビースティー節が展開されています。名曲「FIGHT FOR YOUR RIGHT」はアンセムになり、長くクラブでプレイされるようになりました。
「Paul’s Boutique」(Capitol, C1-91743)
1989年にリリースされたアルバム「ポールズ・ブティック」でビースティー・ボーイズはサンプリング路線を推し進めました。その実験性にファンは戸惑ったものの、評論家からは絶賛を受けます。
「Ill Communication」(Capitol, C1 7243 8 28599 1 8)
デビュー作以来、8年ぶりにビルボード1位を獲得した4枚目のスタジオアルバムです。ビースティー・ボーイズの代表作に挙げられることも多い、充実した内容です。シングルにもなった「Sabotage」はプロテスタントソングとして熱烈な支持を受け、ヒップホップファン以外のロックリスナーからも愛されるようになりました。
「Hello Nasty」(Capitol, C1 7243 8 37716 1 5)
これまでのアルバムに比べ、シンプルなヒップホップナンバーが増えた1998年作です。「Intergalactic」や「Body Movin’」などのハイテンションな楽曲が印象的であり、後期のライブでも数多く披露されることになりました。本作はグラミー賞でも高く評価されており、ビースティー・ボーイズが大御所になってきた時期を象徴しています。
「To The 5 Boroughs」(Capitol, C1 7243 5 84571 1 7)
名曲「Ch-Check It Out」を収録した2004年作品です。ニューヨークで起こった自爆テロの後、地元出身のビースティー・ボーイズが初めて出したアルバムとして大きな注目を集めました。基本的にはオールドスクールのパーティーチューンが多いものの、歌詞のところどころにニューヨークへのエールが含まれています。
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