幅広い音楽の要素を取り入れ、斬新なアプローチでジャズの新しい形を創造しているロバート・グラスパー(Robert Glasper)。鍵盤から奏でるアーティスティックで革新的な旋律は、ジャズという音楽ジャンルを超越し、音楽シーンに新たなるムーブメントを巻き起こしています。ジャズピアニスト界の異端児とも言えるロバート・グラスパーの魅力や人気タイトルについて徹底解説します。
ロバート・グラスパーとは
ヒップホップとジャズ、さらにオルタナティブロックやリズム&ブルース、ゴスペル等が融合した衝撃作『Black Radio』。2015年のリリース以降、ジャズ界に激震を起こし、幅広いジャンルのミュージシャンに熱い注目を集めました。次世代のジャズミュージシャンのカリスマとしてその名を馳せ、第55回のグラミー賞ではベスト・リズム&ブルースアルバムを獲得。もはやジャズピアニストというジャンルでの評価はロバート・グラスパーには当てはまらない唯一無二のミュージシャンと言えるでしょう。
1978年、アメリカ・テキサス州、ヒューストンで生まれたロバート・グラスパー。母はブルース、ジャズ、ゴスペルシンガーであるキム・イヴェット・グラスパーで、幼少期から母の影響で音楽に親しんできました。高校卒業後は音楽の名門校であるフォー・パフォーミング・アンド・ザ・ヴィジュアル・アーツへ進学。キース・ジャレットやオスカー・ピーターソンに触発されジャズに傾倒し、ジャズピアニストとしての才能が花開きます。同スクールではソウルシンガーのビラル・オリバーと共にライヴを行い、ヒップホップの演奏テクニックやリズム&ブルースに対する造詣も深めました。
2004年には、ロバート・グラスパーが手掛けたアルバム『Mood』をリリース。ジャズのカリスマであるハービー・ハンコックの『Maiden Voyage』をベースとしてイギリスのロックバンド・レディオヘッドの『Everything in its right place』を融合させた斬新で鮮烈なアレンジで音楽シーンを席巻。次世代を担うジャズ・ピアニスト兼アレンジャーとして一躍注目されました。
2005年にはアメリカのレーベル・ブルーノート・レコードと契約し、メジャー・デビューとなる『Canvas』を発売。タイトなビートと軽快なプレイ、テンション・ノートなどのコードチェンジのインターバルなど、高度で華麗なジャズ・ピアノ演奏でオーディエンスを圧倒しました。2009年には『Double-Booked』でヒップホップ色を表現し、2015年に『Black Radio』で自身の世界観を昇華させました。翌年には続編となる『Black Radio 2』をリリース。ジャズシンガーのノラ・ジョーンズ、ラッパーのスヌープ・ドッグなどの名だたるミュージシャンと共に、独自の世界観をブラッシュアップしています。
「ジャズピアニスト」という従来の型にとらわれることなく、自分のセンスと才能が導くままに歩み続けているロバート・グラスパー。自由に音楽を奏でる姿は多様性が叫ばれる時代とシンクロし、世代やジャンルを超えてあらゆるオーディエンスを魅了しています。
ロバート・グラスパーの人気レコードの特徴
ロバート・グラスパーの人気レコードは、人気タイトルである『Black Radio』です。『Black Radio』シリーズは1から3までタイトルがありますが、中でも、ファーストリリースである『Black Radio』の人気が高く、オークションやネットショッピングなどではプレミアムな価格で取り引きされていて、買取市場でも注目されている逸品です。
『Black Radio 3』が次いで人気があり、珍しい赤ジャケバージョンの人気が高まっています。レコードのコンディションや付属品の有無も買取価格に影響を与える要素の1つです。特に、『Black Radio・3』に付属していたトートバッグはぜひ揃えておいて欲しいアイテムです。
ロバート・グラスパーの人気レコードタイトル紹介
Black Radio
人気の高いBlack RadioのUSオリジナル盤は、ジャズの新境地を開いた革新的なサウンドが堪能できる名盤です。独自の世界観を表現した前衛的ともいえる楽曲は、ジャズミュージックのみならずアメリカのブラックミュージックまでも覆したと称されています。コンテンポラリーかつアナログ感のあるデザインと盤に記されたイラストと文字が印象的な一枚です。
Black Radio 3
輸入盤の希少な逸品であるBlack Radio 3。通常盤はブラックのジャケットですが、当タイトルは珍しい赤ジャケ仕様となっています。前作迄の『Black Radio』の2タイトル同様に、ブラック・ミュージック界で最もパワフルなヴォーカリストとして知られるキラー・マイクやタイ・ダラー、Dスモークなどを迎え、パフォーマーにはレデシーやQティップ、エスペランサなどの多様なフィーチャリング・アーティストとコラボ。まさに「時代の声」を一枚に凝縮したアルバムと言えるでしょう。力強さと共に革新的で鮮烈な輝きを放つ名盤です。
1曲以外はすべてオリジナル曲を収録し、1980年代のイギリス音楽シーンを席巻したティアーズ・フォー・フィアーズの「ルール・ザ・ワールド」をレイラ・ハサウェイとコモンと共に披露しています。
ジャズピアニスト界のブラックカルチャー・ロバート・グラスパー
類稀なる楽曲センスと唯一無二の世界観で新たなスタイルのジャズを提唱してきたロバート・グラスパー。その楽曲はまさにジャズピアニスト界のブラックカルチャーと称するにふさわしい多様性に溢れています。幅広いミュージックシーンで熱い注目を集めているロバート・グラスパーのレコードがタンスの奥で眠っていませんか?もしご不要のロバート・グラスパーのレコードがあれば是非エコストアレコードまでご連絡ください。
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