中古レコードの買取ではフリージャズ(free jazz)の人気も高く、高価買取に繋がることがあります。ジャズという音楽ジャンルが米国で産声をあげてからおよそ100年。長い年月のなかで、ジャズは音楽の多様性によってディキシーランドジャズ、スウィングジャズ、モダンジャズとそのスタイルが少しずつ進化してゆきました。そのようなジャズのサブジャンル(枝分かれしていったジャンルのひとつ)のひとつにフリージャズがあります。モダンジャズはやはり今も人気が高いですが、フリージャズにも世代問わず熱狂的なファンが多くいます。
こちらの記事では中古レコードの買取においてフリージャズの作品にはどんなものがあるのかご紹介しましょう。
文:福田俊一(Ecostore Records)
フリージャズ(free jazz)とは?
フリージャズについてどれだけ知っていますか?フリージャズは1950年代終わりに生まれ、既成の音楽的な概念を取り払った、まさにジャズに表現の自由をもたらしたサブジャンルのこと。その呼び名はサックス奏者、オーネット・コールマン(Ornette Coleman)が1960年にアトランティックからリリースした作品『フリー・ジャズ(Free Jazz: A Collective Improvisation)』に由来しています。コールマンの同LPに収録されたのは40分弱に渡って演奏された「フリージャズ」という楽曲1曲のみ。この作品では、ジャズの基本中の基本であるコード進行の縛りから解放され、フリー・インプロヴィゼーション(free improvisation)という言葉がある通り、各々ソロこそありながらもコールマンら参加ミュージシャンが縦横無尽に自由な即興演奏を繰り広げています。
その後、そのコールマンの革命的な音楽に感化されたミュージシャンが続々と彼のあとを追います。ジョン・コルトレーン(John Coltrane)、ファラオ・サンダース(Pharoah Sanders)、アーチー・シェップ(Archie Shepp)、アルバート・アイラー(Albert Ayler)、セシル・テイラー(Cecil Taylor)らがそれです。歴史的にも重要な意味を持つ数々のフリージャズ名盤作品が彼らの手によって生み出されてゆきました。しかし、一聴すると過激で支離滅裂な印象を与えるフリージャズは、当時 伝統的なジャズを好んで聴いていた人間にはひとつの音楽として理解されないこともあり、「こんなものは音楽ではない」と眉間にシワを寄せられてしまうこともありました。時代が経つにつれてジャズにも幅広いスタイルが確立されると徐々に人気を獲得するように。フリージャズ誕生から60年以上が経つ今では熱狂的なファンもおり、フリージャズの中古レコード作品も市場では需要高く売買されています。
高価買取なるかも。フリージャズ名作の数々
フリージャズには高価買取される人気タイトルがいくつもあります。ジャズのレコードは他の音楽ジャンルと比べると買取市場で需要が高く、比較的高い値段での買取となるものが多くあります。※ただしディキシーランド、スウィングジャズ等は除く
買取で高価買取が期待できるそんなフリージャズのレコード作品をいくつかご紹介します。
オーネット・コールマン / フリー・ジャズ Ornette Coleman Free Jazz(Atlantic 1364)
1961年発表作品。この作品にはコールマン含めて8人ものミュージシャンが参加。2つのカルテット編成によって左チャンネルと右チャンネルにそれぞれ分かれての録音で、エリック・ドルフィー、ドン・チェリーなどが大所帯でアバンギャルドな即興演奏を繰り広げました。のちのジャズの歴史に大きな足跡を残した革新的なレコーディングです。
ジョン・コルトレーン / アセンション John Coltrane Ascension(Impulse, AS-95)
1966年発表。生前のコルトレーンにとってはインパルスでの後期作品にあたる1枚。彼の代表作にはあの『ブルー・トレイン』(ブルーノート)がありますが、本作はモダンジャズの優美な雰囲気はもう一切ありません。フレディ・ハバード、ファラオ・サンダース、アーチー・シェップらを迎えた総勢11名のミュージシャンを引き連れてコルトレーンがルディ・ヴァン・ゲルダーのスタジオで吹き込んだのは、楽器の咆哮と混沌が混じり合った実験的なサウンド。スタジオの壁をも壊そうとばかりに鳴り響く大編成によるその轟音は聴くものを圧倒します。
デッドワックスのマトリクス(レコード盤の内周部に刻まれた情報)に記載がありますが、本作の収録内容には「エディション1」「エディション2」という2種類が存在します。当初は「エディション1」が収録されて発売されたものの、コルトレーン本人がそれを気に入らなかったため途中から「エディション2」へと内容が差し替えられたと言われています。
アーチー・シェップ / ザ・マジック・オブ・ジュジュ Archie Shepp The Magic Of Ju-Ju(Impulse, AS-9154)
1967年発表作品。フリージャズを代表するサックス奏者のひとりであるアーチー・シェップ。彼もまた精力的にフリージャズの音楽制作を発表し続けてきたミュージシャン。本作では、彼が持つファンキーな音楽的要素と前衛的なひりひりするサウンドが入り混じった至高の名演。そのおどろおどろしいドクロのアートワークも相まって、ジャズのコレクターならレコードで所有したいと思わせる1枚です。
高柳昌行, 阿部薫 / 解体的交感(Sound Creators, SCi 10101)
1970年発表作品。ギタリスト 高柳昌行とサックス奏者 阿部薫のデュオによる日本のフリージャズ超レア盤。当時 レコード会社から発売されたのは僅か100枚程度だったとか。年々高まるその評価と人気とは裏腹に、中古品としての価格相場は上がってゆく一方。現在 中古レコード市場では幻ともいえるくらい滅多にお目にかかれない希少タイトルのため、初版であれば間違いなく高価買取となるでしょう。
フリージャズのレコードを少しでも高く売るためには?
レコードをより高価で売るための大切なコツがあります。それは、「レコードの本当の価値を分かっている信頼のおける店」を見極めて選ぶということ。新品の商品とは異なり、中古レコードには個々それぞれに違った価値があります。保存状態によって価値が変わるのは当たり前ですが、製造された国や時期によっても価値もガラリと変わるのです。後世まで語り継がれる名作には価値の高い貴重なレコードが多くありますが、買取において最も重要なカギを握るのは”歴史の中で埋もれた隠れた人気作品”をその業者が知っているか否か、ということです。
つまり、沢山あるレコードのうち名作は高く買い取るのに対して他はそうでもないのか、もしくは名作だけでなく隠れた名作にも高い査定額を提示できるか。仮に10枚、もしくは100枚を売るとしましょう。名作だけ高く買い取る業者と、名作以外にも隠れた人気作品をも高く買い取りしている業者、この2つでは査定金額の合計には非常に大きな価格差が生じます。それほど知識と経験がある業者を選ぶことが大切になるのです。
「レコードの買取なんてどうせどこも同じでしょ?」と適当に業者を選んでしまい、実際には数万円の価値があるレコードを、知識がない業者に数百円で売ってしまったらやはり悲しいことですよね。
所有するレコード1枚を売ることができるのはたった一度きりですから、慎重に選ぶべきなのです。レコードの売却では、間違った買取業者を選んでしまうと結果的に損してしまうことも起こり得るのです。そのためにも、その業者を利用した客の感想をホームページで見て参考にして、店の買取サービスが充実しているか、または店員の対応が丁寧かどうか、よく比較して検討することをお勧めします。
エコストアレコードを選んでほしい6つの理由
レコードを売りたい方にぜひとも当店を選んでほしい理由があります。
それはレコードについての豊富な知識力ですし、当店が長年築いてきた高価買取の実績でもあり、そしてお客様から頂戴した「エコストアレコードを選んで良かった」という嬉しいお言葉にあるのです。
■2年連続で3冠に輝きました
2019年、2020年と「レコード買取満足度No.1」「高価買取価格満足度No.1」「信頼と安心のレコード買取店No.1」という3つの部門で2年連続で業界ナンバーワンに選ばれました。
(※日本マーケティングリサーチ機構調べ。調査概要:2020年11月期ブランド名のイメージ調査)
■買取歴30年、累計買取枚数1,500万枚突破
弊社は1994年の創業以来、レコードの買取歴が30年になりました。多くのお客様から買取の依頼をいただく中で買取枚数も1,500万枚を突破しております。
■TVや新聞など、メディアで多数取り上げられています
弊社は「NHKニュース おはよう日本」をはじめ、「フジテレビ系列 めざましテレビ」や「テレビ東京 出没!アド街ック天国」など多くのメディアで紹介されています。
■他社にはない豊富な販売先は、高価買取が可能なヒミツです
エコストアレコードには他の買取業者とは異なり、国内外に沢山の販売ネットワークを構築しています。日本国内では需要が低くありふれたレコードであっても、海外の顧客に確実に販売することができます。
まさにそれこそがお客様からレコードを高額で買取できるキーポイントなのです。
■近くでも遠くでもOK。どこの地域からでも買取できます
弊社の買取サービスは宅配買取、出張買取、持込買取という3つに対応しております。都内にお住まいの方でも他の地域にお住まいの方でも安心してお申し込みください。
■梱包に必要な段ボール箱などを無料で差し上げます
宅配での買取では梱包資材として段ボール箱やガムテープが必要になります。
しかし、エコストアレコードではそれらの道具をお申し込みの後にお客様のお住まいに無料で送付しますので余計な負担はかかりません。
フリージャズの買取はエコストアレコードにおまかせ
フリージャズのレコードといっても多種多様なバリエーションがあり、ミュージシャンもたくさんいます。それだけに音楽としても奥が深く、よく知られた人気作品もあれば知る人ぞ知るマイナーな作品もあります。また、中古レコードとしての商品価値も幅広く、数千円、数万円というように高価買取されているタイトルがいくつも存在します。レコードの本当の価値を知るためには、ジャズのレコードについての専門知識が必要になります。しかし、よほどのマニアックなコレクターでなければ一見してレコードの価格はかんたんに分かるはずもなく、一般の方々にはプロ級の鑑定は至難の業だといえます。そんな時に利用してほしいのが中古レコードの買取専門店であるエコストアレコード。
当店にはジャズに詳しい査定スタッフが在籍しており、どんな希少な作品であってもその価値を見逃すことはありません。買い取りしたレコードの販売先は国内にとどまらず、海外相場に合わせて海外でも販売するネットワークも確立しているため、他のレコード店・レコード買取業者には真似できない高価買取が実現しています。当店の買取サービスにはきっとあなたもご満足いただけます。フリージャズのレコード売却をご検討であれば是非ともお気軽にエコストアレコードまでご相談くださいませ。

筆者: 福田俊一(ふくだ・しゅんいち)
FTF株式会社 制作部/販売部兼務。買取部門のコラムやnoteのほか、販売部門の特集コラムを執筆。大学卒業後にレコード収集に興味を持ち、約15年かけてジャズレーベル、ブルーノートの(ほぼ)すべてのLPをオリジナルで揃えた。
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