ダイナミックなピアノでジャズの歴史にレジェンドとしてその名を刻んだオスカー・ピーターソン(Oscar Peterson)。彼のピアノは88鍵をフルに使いながらもミスタッチをほとんどしない超絶技巧な演奏が特徴です。生前はもちろん没後の現在まで残した数々のレコードは今でも世界中で愛されています。今回はそんなオスカー・ピーターソンのレコードの買取人気作品をみてゆきます。
オスカー・ピーターソンの経歴を紹介。音楽性やその魅力など
オスカー・ピーターソンは1925年にカナダで生まれ、5歳からピアノを始めたといわれています。同時期にトランペットも習い始めていましたが7歳の時に結核にかかったことをきっかけに、ピアノに専念するようになりました。カナダを中心に活動していましたが、1949年、オスカー・ピーターソンが24歳の時にノーマン・グランツ(多くのジャズレジェンドを生み出したプロデューサー)の手によりニューヨークのカーネギーホールにてアメリカ進出を果たしました。時代はジャズ全盛期であり、ルイ・アームストロング、ジョー・パス、カウント・ベイシーなどジャズ界のレジェンド達と数多く共演しました。
オスカー・ピーターソンはその圧倒的な演奏力が特徴です。ミスタッチをほとんどすることがないと言われており、正確な指使いと同時に疾走感のある早いテンポを弾きこなすなど超絶テクニックを持ったピアニストで、「鍵盤の皇帝」との異名をとっていました。そのような超絶技巧の演奏を可能にしていたのは長年のキャリアに裏打ちされたテクニックに加え、オスカー・ピーターソンの大きな「手」も理由の一つかもしれません。1オクターブは余裕でつかめる大きな手でダイナミックな演奏をし、観客を沸かせていました。
1999年には、「高松宮殿下記念世界文化賞(日本美術協会主催)」を受賞しています。1993年に脳梗塞で倒れたこともあり左手が不自由な状態でしたが、授賞式でピアノを披露しました。オスカー・ピーターソンは1964年にも来日しており、長きにわたり日本での人気も高かったことがうかがい知れます。
オスカー・ピーターソンの人気レコードの特徴。何が買取市場を賑わせている?
オスカー・ピーターソンのレコードの多くは名盤と呼ばれ、時代を超えて何度も再発売を繰り返してきました。発売された年や国によってボーナストラックが多少違うのが特徴です。また1960年代や70年代などの古い時代の録音について「音質は良いのだろうか?」と気になる方がいるかもしれませんが、発売される度に少しずつ音質が改良されています。
買取市場で注目されている作品を一つ挙げるとすれば「Louis Armstrong Meets Oscar Peterson」でしょう。こちらは、「この素晴らしき世界」で有名なジャズ界の巨匠、ルイ・アームストロングと共演している非常に豪華な一枚です。よく知られているジャズスタンダードナンバーがジャズの巨匠二人によって最高の味付けがされています。オリジナルは1957年に録音されたものですが、2020年に発売された直輸入盤ではトップエンジニアにより高品質のリマスタリングがされており音質も問題ないでしょう。
買取市場で注目されているオスカー・ピーターソンのレコード
以下、オスカー・ピーターソンの人気レコードを3枚紹介します。
Night Train, Verve V-8538
オスカー・ピーターソンの名盤中の名盤と言われている作品です。「C Jam Blues」や「Bags’ Groove」などジャズ好きには嬉しいスタンダードナンバーが収録されており、オスカー・ピーターソンらしい味付けと心地よいスイング感が楽しめます。またこちらの作品にはバラード曲「Hymn to Freedom」が収められています。スピード感あふれる演奏が多いオスカー・ピーターソンの作品の中では珍しいミディアム・スローなナンバーです。とても美しいバラード曲で、ジャズの歴史に残る名曲と言えるかもしれません。
We Get Requests, Verve V6-8606
こちらはオスカー・ピーターソンのピアノトリオの中でも特に人気だった、レイ・ブラウン、エド・シグペンとのトリオ作品になります。レイ・ブラウンもエド・シグペンもオスカー・ピーターソンと長く一緒に演奏してきていますので息がぴったりなのはもちろんのこと、両者ともにオスカー・ピーターソンのダイナミックなピアノに負けない疾走感のあるリズムを刻み、そしてレイ・ブラウンの圧巻のベーステクニックに圧倒されることでしょう。ポピュラーなナンバーが多く入っていますので、ジャズ初心者さんにも聴きやすい作品です。ボサノバナンバーとして有名な「イパネマの娘」やジャズの人気ナンバー「酒とバラの日々」などを楽しめます。
Plays The Cole Porter Songbook, Verve MGV-2052
こちらはオスカー・ピーターソンによるコール・ポーター作品集です。ジャズ・スタンダードナンバーを数多く残したコール・ポーターをまとめて聴きたいという方には嬉しい一枚です。レイ・ブラウン、バーニー・ケッセルとのトリオになっています。2分程度の短い曲が多く、軽快なリズムと共に気軽に楽しめる作品で、コーヒーブレイクなどにぴったりです。
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オスカー・ピーターソンは時代を超えて愛され続けているジャズ界の歴史に残るピアニストです。もし、聴き飽きてしまったオスカー・ピーターソンのレコードがあれば、エコストアレコードにお売り下さい。エコストアレコードは約30年間の実績がある中古レコード買取専門店です。知識豊富なスタッフが正確、丁寧に査定いたします。
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